13個年下の女性部下を持って気づいた脱マネジメント論☆女性の潜在能力を潰すな

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年功序列型で世間的には安定した職業に従事する筆者は、30代半ばの中堅社員である。

転職や独立を望みつつも、何だかんだで会社にしがみつづけ10年以上が経過。

平均勤続年数も永い組織のため、年齢的には決して上ではないものの、自分よりも若い同僚や部下と働くことも増えた。

昔から、無駄に勤続年数が永かったり、年を取っているだけで、若手を下にみて偉そうに振る舞う長老が大嫌いだった。

そんな筆者がZ世代と言われる若者を部下に持ち、Z世代とともに仕事をしていく中で感じた若い世代との関わり方について述べたい。

「部下のマネジメント」などと上から目線の話ではなく、世代を問わずに個々の能力を存分に発揮できる組織であるための心構えである。



上司に忠誠心を誓わせるなど完全な時代錯誤


ひと昔前は、上司たるものは部下に対して威厳があり、時に理不尽なほど厳しく指導して下の者を育てるのが美徳とされてきた。

部下は上司に忠誠を誓い、多少理不尽な指示や指導にも全力で向き合うことが使命だとの風潮があったのだ。

もちろん会社組織には上意下達の指揮命令系統に支配され、上の命令に服従するのが組織の掟ではある。

しかし会社に対する忠誠心も薄れ、インターネットで膨大な情報へのアクセスと発信が容易になった現代社会に生まれ育ったZ世代の若者には、上司に対しての忠誠心といった気持ちは皆無だ。

まして変化の激しい世の中で、年齢が上でありキャリアが永いことが能力の高さとリンクしなくなっている。

無駄に年取ったオジサンよりも、若い人の方が新しい仕事を素早く覚え、最新の情報に精通していることも珍しくない。

年功序列型の人事制度の恩恵を受け偉くなっただけの者が、たまたま手に入れた優位な立場に甘んじて、下の者に偉そうに振る舞うのは完全に時代遅れなのだ。



上司は部下に優しく接するくらいがちょうどいい


上司に忠誠心を誓う気持ちがないと言っても、役職が上で年の離れた上司の言動は、部下からすると「圧」に感じるものです。

何気なく言った一言や、普通に注意したつもりでも、部下は上司の思っている以上に過敏に捉えてしまうこともあります。

そのため部下と接するときは、少し優し目に目線を下げて接するくらいが、実はちょうど良かったりするのです。

部下に媚びを売るようで前向きになれない人もいると思いますが、部下と対等に話をするには少し低姿勢で優しく言うのが大切でしょう。

優しくすると部下に舐められ、上司の威厳が損なわれる心配をする人もいるかもしれません。

しかしZ世代の若者は、往々にして優しく接してくれる上司に意図的に反抗的な態度を取る人はほとんどいない印象です。

むしろ厳しく叱られたり、理不尽なことを言われることに反発心をもつ人が大半です。

厳しく指導して部下を育てるのが上司の使命との古い認識は、逆に部下の反感を招く結果となるでしょう。



さりげなくフォローしてあげる、ただ盾になって全力で庇ってあげる


部下のマネージメントや職場でのコミュニケーションを解説したテクニック論やマニュアルは数多い。

コミュニケーションや接し方を工夫することはもちろん大切でしょう。

それでも小手先のテクニックよりも、部下のミスをさりげなくフォローしてあげたり、部下に負担や責任が及ばないように全力で盾になる姿勢は何よりも大切です。

特に女性部下は上っ面だけの優しさや、小手先のテクニックなど簡単に見抜いてしまいます。

毎日顔を合わせる上司と部下であれば尚更、表面上いい上司を演じたところで見破られてしまうでしょう。

時に口うるさい小言を言われたり、怒られたこともあっても、本当に自分を思ってくれていると感じた親や教師に対して、後になって感謝の気持ちが芽生えてくれることがあります。

逆にどんなに優しい言葉をかけられても、それが取り繕って発せられた自己本位なものであれば、感謝するどころか嫌悪感すら感じるものです。

下手なテクニックを駆使したり、上っ面のコミュニケーションを工夫するよりも、ただ黙って部下を守ってあげることが何より信頼される上司となるでしょう。



自分を棚に上げて部下の粗探しばかりしてはいけない


会社内での自分が優位な立場にいることをいいことに、部下のミスや欠点ばかり探しマウントを取りたがる嫌な上司が必ずといっていいほどいます。

立場の低い者の些細な粗探しばかりする人間は、往々にして自分自身も完璧に仕事をこなしているわけではないことが大半です。

自信も慣れない頃は同じように上手くできなかったにも関わらず、部下が出来ないことを目の敵にします。

このような人は、とにかく立場の低い人に対してマウントを取りたがっているだけの場合が多いです。

世の中には他人に対してマウントをとって、自分の自尊心を満たさなければ気の済まない人がいます。

この手の人は卑怯なことに立場の低い人を使ってマウントを取りたがるのです。

部下の些細なミスや欠点を逐一指摘してしまう人は、自分自身がそんなに完璧に仕事をこなしているのか、自分自身が初めから上手く仕事をこなせたのかよく振り返ってみるといいでしょう。



上司が部下に仕事を教えてあげるという考えを捨てる


会社組織は常に流動的に変化し、数年前の常識が通用しなくなることも多いです。

また組織は多くの人が細かく業務分担を担い全体で円滑に業務遂行が出来ているでしょう。

役職や立場が上だからと言えでも、すべての業務に事細かに精通しているわけではありませんし、下の人間の方が業務に精通している場合も多いです。

しかし上司たるもの部下に仕事を教えたり指導するのが責務だと言わんばかりに、時に自分より詳しい部下に対して上から目線で接しなければ気が済まない人も少なくありません。

自分の方が詳しい業務について上から目線で的外れな指導や助言をする上司に対して、部下は当然反感を持ってしまうでしょう。

仕事は誰かに手取り足取り教えてもらわなくても、社員同士のやり取りや過去の資料・マニュアルを参考に見よう見まねでやっているうちに自然に身についていく側面も多いです。

黙って任せていれば自然に身に付くことを、上から目線で「教えて」あげなければ気が済まない上司は、部下から信頼を得ることは難しいでしょう。

部下が主体的に取り組んでいる仕事は黙って傍観し、困ったことや方向性を間違ったときだけそっとサポートするくらいで十分です。

部下が詳しいことは謙虚に教えてもらうくらいの姿勢も大切でしょう。



部下を信じて仕事を「任せる」ことの難しさ


会社組織で下の人間をマネジメントするようになると、当然部下の仕事に関して上司に責任が発生します。

実際は部下が主体となって遂行している業務であっても、自分に最終責任が及ぶとなれば部下の仕事に逐一口をはさんで介入したくなるでしょう。

当然ながら業務量が多ければ多いほど、マネジメントする部下が多ければ多いほど部下の業務を事細かに把握することは困難になります。

また部下が主体的に意欲を持って取り組んでいる業務に、下手に口をはさんだり横やりを入れると、部下は困惑し意欲を低下させてしまうでしょう。

皆さんにも主体的に取り組んでいる最中に、要らぬ小言や中途半端な介入をされてやる気をなくなった経験があるのではないでしょうか。

部下から失望される上司の多くは「信じて任せる」ことが出来ない上司です。

もちろん部下の仕事が不完全な場合、上司に後始末と責任が降りかかってくるので、途中であれこれ細かいことを口出したくなる心理はよくわかります。

それでも「信じて任せる」ことが出来ないようでは、部下の主体性を損ね要らぬ反発を招いた結果、最終的には上司である自分自身の首を締めることになるでしょう。

傍から見ていて明らかにおかしなことをやっているのでなければ、細かい事には目をつぶって部下を信じて思い切って任せてみることが何より大切なのです。



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