
今も昔も会社での出世は、自己の承認欲求を満たす重要なイベントです。
給料や権限も増える半面、マネジメントする部下や責任も増えて大変なことも多くなります。
たとえ大変なことが増えても、仕事を通じた自己実現の手段として、どうせなら出世したいと思う人がかつては多かったのです。
しかし、終身雇用が崩壊し転職が一般的となった現代社会において、特定の会社の中で認めれて偉くなることに価値を見いだせない若者も増えています。
同時に価値観が多様化し、仕事以外に人生の価値を求める人も多くなった印象です。
果たして「出世」するとどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
また「出世したい」と願う人はどのような考えを持っているのでしょうか?
リアルな意見から「出世」について考えてみましょう。
「出世したい」出世肯定派が考える出世するための条件
素直で明るく、ポジティブに高いモチベーションで仕事をできる人が出世できる
性別 | 男性 |
---|---|
年齢 | 37歳 |

素直な性格の人は、周りの人の意見も真っ直ぐに聞き入れることができる人です。
人の話を疑うことなく素直に聞けることは、出世のためにとても大きな意味があります。
まず、周囲の話を平等に聞くことができることは、上に立つ人間には必要な要素。
さらに、上司に気に入ってもらうことも出世には必要ですが、素直な人は目上の人の意見もすぐに実行出来るため、好かれやすいのです。
出世をするためには、出世したいと願うモチベーションを、強く持ち続ける必要があります。
そして、仕事に対して情熱を持っていて、成長したいという思いがなければ、出世するための努力をすることが出来ないでしょう。
そのため、何事に対しても熱心に取り組むことが出来る情熱と、現状に満足せず、より高みを目指す強い意思のある成長意欲が必要になってくるのです。
例え失敗をしたとしても、ネガティブな思想になることなく、物事をポジティブに捉えることが出来る人は、立ち直りも早く仕事にも貪欲に取り組むことができます。
また、ポジティブな人は笑顔が多いので、人間関係も円滑になりますし、周囲の人にも好かれるでしょう。
いつもポジティブで明るい人は、周囲も巻き込んでしまう魅力があるので、出世にも大きく影響するのです。
大きな仕事をやろうとすると、1人ではできないので、部下や関係部門の協力が不可欠になります。
そのとき、明確な権限と責任を持つ立場になると、まわりを動かしやすくなります。
もちろん、リーダーシップを発揮して役職が無くても動かす方法はありますが、やはり役職を持っている方が人を動かしやすいのは事実。
加えて、より重要な会社の情報にアクセスできるようになるので、学べることもより多くなっていきます。
さらに、部下に仕事を任せられるので、役職が上にいけばいくほど、仕事の時間と量をコントロールしやすくなるのです。
ちなみに、私の経験上、最も時間をコントロールしやすかったのが部長で、最も大変だったのが係長でした。
なぜなら、係長は大きな権限を持っていないので、上司や他の部門との間で様々な社内調整が必要となり、さらに部下の面倒を見た上で、自分もプレーヤーとして前面に立たないといけなかったからです。
その点、課長や部長は、権限が増えるので、仕事が増えてもそれは自分の仕事としてではなく、部下も含めた組織の仕事として受けることができます。
また、部長になると、基本的な業務遂行能力を持つ課長が部下になるので、部下の問題で悩むことも少なくなります。
デメリットは部下がミスをすれば、その仕事を任せた上司の責任です。
部下が仕事中に怪我をすれば、やはり仕事を任せた上司が責任を持って対処する必要があります。
出世することで給料も上がり、責任と自由度が増えることで、自分の構想を実現しやすくなる
性別 | 女性 |
---|---|
年齢 | 36歳 |

出世する人の特徴には3つある。
1つ目は、先輩や本部に好かれていることだ。
先輩に対しては、先輩だということをきちんと立てている人が多い。
また、本部に対しては、何か意見を求められたときにすぐに対応できる人は、好かれていることが多い。
「君はどう思うか」「問題点はどこだと思うか」など様々な課題に対して、どう思うかという点と、なぜそう思うのかという点をはっきり答えれる人が多い印象である。
2つ目は、聞き上手であることだ。
なぜなら、意見を話してばかりいると出しゃばった感じがして嫌われやすい。
ただ聞き上手な人は、相手の思っていることを100%で聞く事ができる。
それに対して、質問をすると相手は気持ちよく続きも話すことができるだろう。
相手が話したそうな時は、常に聞き役になり、それを後日になっても忘れないことが大切だ。
「この前話していた件は、大丈夫でしたか」などと話しかけると相手は「覚えてくれていた」と認識して、その人に好印象をいだきやすい。
3つ目は、結果を出す人。
最終的には、結果を出せば自ずと出世に繋がりやすいだろう。
売上が下がっている中、自分の担当のところは売上達成を連続的にしていると、評価が上がるはずだ。
出世するメリットは、給料が上がる事や、やりがいが増える事、さらに自分の自由が増える事だろう。
自由とは、会社の中で何かにチャレンジしやすくなるという事だ。
自由度が増えると、自分の描く構想を実現しやすくなる。
責任のある仕事を任せてもらえることで、職場全体を自分の動きで変わる楽しさがある。
一方で、プライベートの時間が多少なりとも減少してしまう事はデメリットだ。
また、責任がある反面、部下のミスも自分の管理不足となり、大変なこともあるだろう。
私自身は、業界などにもよるが出世したい。
過去に出世したことがあるが、自分の時間は少なくなるが、自分次第で自分の持ち場が変化するのが楽しかった。
悪い時も良い時も含めてその変化がダイレクトに伝わるのが魅力だ。
ただ、無理をしたこともあり、持病が悪化してしまったので、退社した。
もちろん普通には働けるので、1年後に別の会社に勤め始めた。
今は身体だけでなく結婚もしているため、自分だけの人生ではない。
そのため、これからもチャンスがあれば色々挑戦していきたいという気持ちと、自分の身体や家族の時間を大切にしたいという気持ちもあって葛藤している。
どちらかというと出世したくない人が考える出世する人の条件
上司に気に入られ、全体を俯瞰できる人が出世する
性別 | 男性 |
---|---|
年齢 | 28歳 |

世の中で出世する人の特徴は、主に2つのパターンでしょう。
1つが代表取締役や部長といった役職を持っている人から好かれる、評価を得ることができる人です。
もう1つがチーム全体を俯瞰して考えられる人です。
うちの会社では上記のどちらかのタイプに当てはまる人が出世をしている事実があります。
会社で出世をするためには、出世をするためのポストの空きがあることが必須条件です。
その上で役職者に認められる様な行動や成果を必要とされます。
具体的には、周りからの人望が常にある同期や上から来ている仕事を何でもこなす後輩が、早々に出世をしています。
逆に上から求められる仕事に対して、真摯に向き合っていないメンバーには、出世の文字のかけらも見られずに、同じポジションにて一生を過ごすのです。
仕事への姿勢や会社に貢献したいという直向きな努力の積み重ねが結果的に出世として現れます。
出世することのメリットは、①給料が上がる②任される仕事や抱える仕事量が増える③予算に対する考え方が変わることです。
出世は自分にとってプラスな事が多く、成長をする事ができるチャンスが沢山出てくる事がメリットでしょう。
逆に出世することでのデメリットは、時間的制約が大きくなることです。
出世することで任される仕事の大きさも当然変わりますが、仕事の優先順位が分からないと、多くの仕事に追われることになり、仕事以外の時間も、仕事しないといけなくなります。
家族のいる家庭やプライベートを充実させたい人にとっては、会社への貢献の時間が増えることを負荷に感じるでしょう。
その時間的縛りが出ることやそれによる精神的な負担が増えることが出世のデメリットです。
私自身は出世をしたいと思いません。
なぜなら、家庭があり、子供の時間を大切にしたいという強い信念があるからです。
出世をすることで家族との時間が減ってしまうのであれば、出世をせず、できる範囲での仕事を全うしたいと考えております。
自分がどういう生活を送りたいのか、その方向性と見極めが出世をする上では大事になってくるのではないでしょうか。
仕事に対する高いモチベーションと輝かしい成果を上げてスピード出世した同僚
性別 | 女性 |
---|---|
年齢 | 41歳 |

出世する人の特徴は、やはりハキハキしていて、明るい人で、かつモチベーションとポテンシャルがどちらも高く備わっている人です。
ほかにも、コミュニケーション能力に長けていて、話し上手であることが多く、周りに自然と人が集まってきたり、上司だけでなく同僚や後輩からも慕われる人である場合がほとんどです。
私が知っている人は、中途採用で入社してきたものの、すぐに頭角を現し、仕事でばりばり成果を上げていきました。
社内の誰もがその人は「違う」「できる」と評価するようになります。
もちろん、一番権力のある上司にも気に入られたようで、「彼にならすべて任せておける」と上司の信頼をどんどん勝ち取っていったのです。
結果、いつしか社内のナンバー2とも言えるポジションに就任し、現在は幹部にまでのし上がりました。
年齢的にもまだ管理職になれるような歳ではないのに、持ち前の明るさや人望、実力によってまさかの大出世を果たしたのです。
出世することのメリットは、やはり給料面で優遇されるところが大きいと感じます。
平社員と役職持ちでは、全然違うからです。
もちろん、リストラ対象にされることも珍しいので、安定して働き続けられるといった精神的なプラスもあるでしょう。
ほかにも、部下を持ったり、育てたりするといった喜びが得られる点も出世することの魅力の1つです。
もちろん、出世のデメリットもあって、責任が重くなることや労働時間が長くなることが挙げられます。
ですが、だいたい出世する人はそれを苦だとは感じることは少ないようで、むしろ任されることで水を得た魚のようにがむしゃらになれるようです。
個人的には、出世したいとは思いません。その理由は、ワーク・ライフ・バランスをきちんと確立したいという思いが強いからです。
いくら出世してハードワークをして給料がたくさんもらえたとしても、そんなに贅沢をしたいという気持ちもありませんし、また体の弱い私は多分途中で挫折していまう懸念があるからです。
給料が上がり人脈も増えるものの、重くなる責任に見合うかどうかは考えもの
性別 | 女性 |
---|---|
年齢 | 27歳 |

口うるさく思われても、自分の意見や信念を押し通す人は出世しやすい傾向にある気がします。
ハングリー精神を持っていて自分の意見をズバッという人ってなかなかいないので、重役の目にもとまりやすいのでしょう。
そういう方は他の地域に出向いた際にも、記憶に残りやすいのか、「〇〇君は元気か?」なんて話題にものぼりやすかったです。
性格の良さが重視されるというよりは、いかにスピード感をもって、そして他人事ではなく仕事と一体感をもって取り組めるかどうかが重要でしょう。
昔はお酒が飲めるだとか、そういうコミュニケーション能力のようなものが重視されていたのかもしれません。
しかし現代は、会社もいつなにが起こるか分からないような経済状況だと思うので、会社を引っ張ってくれるような素質が求められます。
ただそのような我のつよい人が職場にいると、周りは意見を出しにくかったりするので、難しいところです。
出世するのは、まだ一般的には男性が多いでしょう。
男女どちらであっても経済力がしっかりするのは、出世のメリットです。
出世すると働き甲斐もでてきます。
また人と関わることが好きな人であれば、出世でかなり人脈が広がりますので、そこも魅力的なのでしょう。
一方で、責任が自分にのしかかる場面が増えてくる事はデメリットです。
責任の分給料があれば納得できますが、安月給で責任を負わされるほどつらい事は無いでしょう。
また出世して責任が増えると、出産や子育てのタイミングが、なかなか難しくなります。
理解ある会社であれば良いですが、そうでなければ周囲の状況をきちんと考えないと、すぐに降格される不安が伴うでしょう。
私はあまり出世したいとは思いません。
仕事のために生きたくはないので、ほどほどの給料をもらえて、休みがあって、どうしても辞めたい時には辞められる様な、そんな責任感の伴わないような地位で働き続けていたいです。
「出世したくない」出世否定派が考える出世する人の条件
仕事が出来ないのに出世する同僚は、人当たりの良さで上司などから高評価
性別 | 女性 |
---|---|
年齢 | 29歳 |

仕事は全然できないのに、人受けが良くて出世している人がいます。
私と同じ部署の人ですが、事務的な仕事で若い子でも覚えられる程度のレベルなのですが、忘れてしまうのかある程度の期間を経つと「これどうやるんだっけ」と聞いてくるのです。
「正直何度目?」ってぐらい聞かれて呆れてしまうのですが、何故かお客や上の人たちからは好評で、出世していきました。
一緒に仕事していた人間としてはすごく複雑です。
「何故、あそこまで人受けがいいのか?」と考えているといつもニコニコとしていて、人の話しには共感して返答して会話している人を不快にさせていないという事に気付きました。
だから、お客には評判がいいし、上の人たちにも良い印象を与えているのでしょう。
一緒に仕事をしていなければ、いかに仕事が出来ないかを理解するのですが、一緒に仕事をしなければそんな悪い面を見ることはありません。
私の会社は評価をするのは同部署の上司ではなく、別部署の人が判断するので外面的にみたら良い人材に見えると思われて出世したのです。
出世のメリットは、給与の幅が広がることです。
やはり仕事をする上で、給与は大事な面ですが私の会社はボーナスがランクによって金額が大きく変化します。
一方で出世することにより、部下をもち責任が大きくなります。
個人プレーが多い職場なので、もし自分が把握していないところで部下がミスをしたときに責任をとらないといけません。
また、ある程度のランクへいくと残業代が給与へ反映されなくなる就業規則なので、あまり出世はしたくないとは感じます。
私個人としては、ある程度給与があり、位もそこそこあれば不満はありません。
大きく出世すると、把握しなければいけない仕事が多くなるのも困ります。
出世した方で把握していなくて、部下に丸投げされている方もいるので正直そんな上司にはなりたくありません。
結局は上司を立て、長いものに巻かれる人が出世するという現実
性別 | 男性 |
---|---|
年齢 | 58歳 |

出世する人に共通する特徴は、3つに分けられます。
一つ目は、当然のことですが、生真面目に働いていることです。
「そんなことどうでもいいんじゃない?」というところも手を抜かず、几帳面に取り組んでいる人が高評価を受けます。
「メリハリをつけて働けばいいのに」思うことが多々あります。
二つ目は、上司の言うことには従うというところです。
多少無理難題を言われても、二つ返事で請け合います。
しかし、実際に取り組んでみると一筋縄ではいかず、苦労することが多いようです。
その人だけならいいのですが、結局周りにいる同僚も巻き込まれて苦労するので、大変なことがあります。
またそのような人は、上司がいないところでは、上司の陰口を言う傾向にありうんざりします。
三つ目は、同僚を区別するところです。
自分に役に立つかどうかで同僚を見ており、仕事上のミスのある同僚に対しては冷たく接することもあります。
それに対して、仕事ができる同僚にすり寄っていくような態度が見られ、嫌になることがあります。
出世をすれば、当然社会的地位が上がり周りからの見方も変わってくるのはメリットの一つでしょう。
また、給料も上がり、生活にゆとりをもつことができます。
家庭にも金銭的な負担をかけることが減り、生活の質の向上が見込めるのです。
上司になることで部下をもち、指示を出すことができるようになり、優越感ももてるかもしれません。
それとともに仕事のやりがいを感じることができるのもメリットでしょう。
一方位で出世して金銭的には余裕が出ても、勤務の時間も長くなることが多くなります。
余暇の時間が減り、家族とのふれあいが少なくなるのはデメリットです。
自分の趣味の時間もなくなることでしょう。
それにより、ストレスを抱えることが多くなっていくのです。
また、上司という立場になれば、部下に厳しく接することも必要になります。
それにより、部下から煙たがられるようになることもあるでしょう。
同僚の時とは違い、親近感はなくなっていくのは寂しいです。
あわせて読みたい
●「会社を辞めたい」人は必見!会社や仕事を辞める前にまず転職エージェントに登録するべき4つの理由
●高年齢者の再雇用と定年延長により、老害が大量発生する危機的状況
●専門性とは何か?専門的職も実は単純労働の集まり!AI時代も単純労働を侮るな
●社内政治必勝法!職場の人間関係で負けないために考えるべきこと
●新人に優しくしなさいの弊害、新社会人に意識してほしいポイント
●終身雇用の終焉( ゚Д゚)「ジョブ型雇用」で変動するビジネスパーソンとしての市場価値
●文系と理系という不毛なアイデンティティー
●IT社会における完璧主義や理想主義が、クリエイティブ業務にもたらす弊害
●簡単に会社を解雇される時代が到来するのか
●【会社員の特権を利用せよ】会社を辞める前にまず休職しよう!会社を休職したい人必見
●フリーランス必見!雇用契約と業務委託契約の違いを徹底解説
●「転職したい」人必見!リアルな口コミでオススメ転職エージェントを徹底比較
●【IT技術者のリアル】ITエンジニアになりたい!ITエンジニアのやりがいと苦労
●介護のお仕事のやりがいと苦労。介護職の真実をすべて明かします
●【保育士のやりがいと魅力!】保育士や幼稚園教諭の仕事の実情を徹底調査
●「こんな上司は苦手」!私が出会った嫌いな上司と、嫌な上司の特徴
●「【逆パワハラ】部下からのパワハラの実態を徹底調査!経験者が語る悲惨な逆パワハラ
●クラッシャー上司に追い込まれる部下たち。部下を潰すクラッシャー上司の実態
●【知らないと危険】事務職と事務系職種の微妙な違い!事務職の使い方間違ってない?