【介護のお仕事のやりがいと苦労】☆障害者支援施設のお仕事と実情を赤裸々に暴露

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障害者介護の世界には、高齢者介護では得られない多くの学びが広がっています。障害者それぞれに合ったサポートを提供し、臨機応変に対応する中で、専門性の高い介護スキルを身につけることが可能です。このスキルは他の介護分野でも大いに活かされ、オールマイティに活躍したいと考える方にとって理想的な職場と言えるでしょう。その人の特性や環境に合わせた介護を提供できるスキルは、転職時にも大きなアドバンテージとなります。

高齢者介護と同様に、利用者それぞれが異なる心身の状態や人生経験を抱えていますが、障害者介護ではその多様性が一層顕著です。先天的な障害を持つ方から中途障害の方まで、様々な経歴の方々が同じ場所に共存します。この多様性の中で働くことで、新しい価値観や世界に触れ、自身の成長や介護において役立つ新たなアプローチを見つけることが期待できます。

障害者施設での介護は、各利用者の発達段階をサポートし、その成長を喜ぶことができます。個別の特性や能力に焦点を当てたサポートによって、以前はできなかったことができるようになったり、精神的な成長を感じる瞬間が訪れます。段階を踏んで自立に向けて進む姿勢や、就職できた時の達成感は、他の介護施設では味わえないやりがいの一環です。

障害者施設での介護の喜びやメリットは、多くの職員たちから語り継がれています。あなたも興味を持ったなら、その素晴らしい体験をぜひ探求してみてください。この仕事は、多様性と成長のフィールドであり、新しい挑戦や感動が待っています。



障害者支援施設とは


障害者支援施設は、介護や援助が必要で、自宅での生活が難しい障害者を対象にした入所施設です。その中には知的障害者や発達障害者、身体障害者など、多岐にわたる方が受け入れられています。入所支援の対象は、生活介護を必要とする障害者で、程度区分が4以上、または50歳以上であれば区分3以上の方、通所が困難な方などが含まれます。

施設によっては、知的障害者が大半を占めることもあり、入所者の抱える障害には多様性が見られます。昼間は施設内での生活介護や自立訓練が行われ、その中で日常生活のスキルを向上させています。

入所者のほとんどが程度区分4以上の障害を抱えているため、障害者支援施設での仕事は、おむつ交換や食事介助など、様々な介助が求められます。また、自立に向けた訓練も行われ、調理補助やパソコンの使用方法なども教えられます。

タイムスケジュール例では、入浴介助や食事介助、レクリエーションや野外活動など、様々な活動が組み込まれています。夜間も施設で生活するため、夜勤や早出、遅出の勤務もあります。

障害者支援施設は、他の高齢者施設よりも従業員一人当たりの人件費が高い傾向があり、福利厚生も充実しています。交通費や退職金、早出手当や遅出手当など、様々な手当が用意されている場合もあり、これらを確認して応募すると良いでしょう。

この仕事で求められるスキルは、高齢者介護とは異なり、特に「発達段階」に関する知識が必要です。障害者支援施設での経験は、高齢者施設では学べない介護スキルや知識、障害のある方々とのコミュニケーション方法を身につけるチャンスです。

障害者支援施設での仕事は、オールマイティに活躍できる人に向いています。高待遇を求める人や、広範な介護スキルと知識を身につけたい人にとって、魅力的な舞台と言えるでしょう。



障害福祉サービスの概要


障害福祉サービスは、障害の程度や個々の事情に基づいて個別に提供されるサービスと、地域の状況に柔軟に対応するための「地域生活支援事業」に分かれます。前者は介護や訓練などの支援を受ける場合に「介護給付」や「訓練等給付」に位置づけられ、それぞれ異なるプロセスを経て提供されます。サービスには期限のあるものもあれば、期限がないものもあり、必要に応じて支給の更新が可能です。

日中活動と住まいの組み合わせにおいて、入所施設では昼と夜のサービスがあり、利用者ごとに個別支援計画が策定され、必要なサービスが提供されます。例えば、常時介護が必要な場合、日中は生活介護を受け、夜は施設入所支援を組み合わせることができ、地域生活に移行しても日中は生活介護を継続できます。

具体的なサービスとしては、まず「居宅介護」があり、居宅での入浴や食事の介護、家事、相談、助言、その他生活全般の援助が提供されます。対象者は障害支援区分が区分1以上の者で、特に通院介助が必要な場合は一定の条件があります。

また「重度訪問介護」は、常時介護を要する肢体不自由者や知的・精神障害者に対し、入浴や食事の介護、家事、相談、外出時の介護などが提供されます。特定の条件を満たす区分4以上の障害者が対象で、病院や施設に入院中の障害者にも支援が行われます。

視覚に困難を抱える障害者への「同行援護」や、知的・精神的な障害があり行動に困難のある障害者に対する「行動援護」も提供されます。これらのサービスはそれぞれ対象者の障害支援区分や行動関連項目の点数などで条件が定められています。

最後に「療養介護」は、病院での機能訓練や看護、医療的な介護を必要とする障害者に対して、昼間においてこれらのサービスを提供します。気管切開による人工呼吸器使用者や特定の医療的状態に該当する障害者が対象で、病院の入院に加えて日常の介護が必要な場合に提供されます。

これらの障害福祉サービスは、障害の程度や個々の事情に応じて提供され、個別の支給決定が行われます。まず、「障害福祉サービス」は介護給付や訓練給付などに分かれ、期限のあるものも期限のないものもあります。これらのサービスは、市町村が柔軟に提供できる「地域生活支援事業」とも呼ばれ、利用者のニーズに合わせて組み合わせて利用できます。

日中活動と住まいの場を組み合わせて、例えば日中は施設での活動や介護を受け、夜は自宅で過ごすことが可能です。障害福祉サービスには、居宅介護や重度訪問介護などが含まれ、それぞれの条件や対象者が明確に定義されています。

生活介護は、障害者支援施設などで提供され、入浴や食事の介護、創作的な活動の提供などが含まれます。特に対象者は、障害支援区分が一定以上であるか、50歳以上の場合はそれ以下でも支援が必要と認められた場合などが挙げられます。

短期入所は、居宅での介護が難しい障害者が短期間施設に入所し、必要な支援を受けるサービスです。医療型や福祉型があり、対象者はそれぞれの条件に合致する必要があります。

重度障害者等包括支援は、意思疎通に困難がありながらも常時介護が必要な障害者に、様々な支援を包括的に提供します。具体的な対象者は、障害支援区分が区分6で意思疎通が著しく困難な者です。

施設入所支援は、施設に入所する障害者に夜間の支援を提供します。対象者には、生活介護を受けている者や特定旧法指定施設に入所していた者などが含まれます。

自立訓練には機能訓練や生活訓練、宿泊型自立訓練があり、それぞれ障害者が地域生活を営む上で必要な支援を提供します。入所施設を退所した者や地域生活を営む上で支援が必要な者が対象とされます。

働くことや自立した生活を希望する障害者に向けて展開される支援制度には、それぞれ独自の特徴があります。まず、「就労移行支援」は、通常の事業所での雇用が可能と見込まれる障害者に対して、生産活動や職場体験、必要な知識や能力の向上のためのトレーニング、求職活動の支援などを提供します。これにより、障害者が適性に合った職場での定着を図ります。

対象者には、65歳未満で通常の事業所での雇用が可能と見込まれる者が含まれます。例えば、単独での就労が難しい場合や、あん摩マッサージ指圧師免許などを持つ者も対象となります。ただし、65歳以上の場合は一定の条件を満たす者に限ります。

次に、「就労継続支援A型(雇用型)」は、通常の事業所での雇用が難しい障害者に対して、適切な支援を得て雇用契約を結び、生産活動や能力向上のトレーニングを提供します。対象者には、過去に就労移行支援事業を受けたが雇用に結びつかなかった者や、特別支援学校を卒業しても雇用につながらなかった者などが含まれます。

そして「就労継続支援B型(非雇用型)」は、通常の事業所での雇用が難しい障害者に対して、通常の事業所での雇用が難しくなった者や、就労移行支援によっても雇用が難しい者に、生産活動や能力向上のトレーニングなどの支援を提供します。例えば、50歳以上の者や障害基礎年金1級受給者などが対象です。

「就労定着支援」は、通常の事業所に新たに雇用された障害者が、生活介護や就労移行支援を通じて継続して働くための支援を行います。企業や医療機関との連絡調整や、生活上の問題に対する相談や助言などが含まれます。

「自立生活援助」は、単身で居住する障害者に向けた支援で、定期的な訪問や相談対応を通じて、自立した日常生活を営むための援助を提供します。例えば、地域移行支援を受けて一人での生活に移行した者や、家族のサポートが期待できない状況にある者が対象です。

「共同生活援助」は、夜間において共同生活を営むべき住居で、障害者に対して相談や介護、食事の援助などを提供します。身体障害者に限定されつつも、過去に障害福祉サービスを利用した経験がある者が対象です。



【介護職歴5~10年】障害者支援施設のお仕事


重度障がい者の方との難しい意思疎通を経て信頼関係を築いた先に感じる命の尊さ

          
性別女性
年齢41歳
勤務場所障害者支援施設、デイサービス(通所介護)
勤務期間30歳から
資格ヘルパー2級
 
正社員年収350万円程度
女性


重症心身障害者が日中過ごすデイケアの職員として働いていました。朝、保護者の方が施設に送ってこられ受け入れから業務開始です。

まずは検温、SPO2測定、伝達事項などのチェックを行い、常駐の看護師に報告。服薬等の管理も行います。水分補給も、利用者さん毎にとろみの有無、飲み方等が変わるので個人対応です。

排せつの介助も、ベッド移動による完全介助なのか、ご自身で便座に座るための介助など様々。入浴介助も、特殊浴槽での介助であったり、浴室介助であったり、障害の度合いによって千差万別です。

レクリエーションを通して、肢体不自由のリハビリも行います。物が持てない方が多いので、自作の器具を使ったり、職員の補助を介して行ったり、楽しさを提供するのです。

昼食は一番難しく、ひとりひとり形状が違うのはもちろんのこと、嚥下状態も確認しながら一口ずつ、利用者さんの状態に合わせて口に運びます。中には口を開けてくださらない方もおり、流し込むように食べていただく方などもいます。

重症心身障害者の方は、誤嚥してしまうと生死にかかわる状態に直結するので、とても緊張する瞬間です。帰りの際は特に多いのですが、特殊車両にて送迎も行います。

重症心身障害者の多くは、意思疎通が言葉ではできないため、表情や動作によって判断するという難しさがあります。その小さなサインを読み解くのは、信頼関係を構築しないと非常に難しく、保護者の方によく話を聞いて、まずは保護者の方との関係性を築くことが重要です。

ご自身の言葉で発せられないことがほとんどなので、年齢相応の対応をしない職員も出てきます。なれ合いというべきか、子どものように接するというか、難しいのですが、あくまでも職員と利用者の方という関係を重要にとらえます。

人権問題を常に職員に意識してもらえるように、自分自身の言動が人権侵害になっていないか、職員に対し、啓発活動も行っていました。

どれだけ気を付けていても、昨日まで元気だった利用者さんが、翌日、急に亡くなることがあります。どうしても先天性の病気は寿命が永くないことも多く、昨日まで笑顔だったのに、もっとこうしたらよかったのに、もっとこうすればと悔やむことがありました。

しかしその人生に少しでも関われたことに感謝して、仕事をしていました。





コミュニケーションや日常生活が自力で出来ない利用者へ、繰り返しのサポートが数年後に成果に繋がる

        
性別男性
年齢34歳
勤務場所障害者支援施設、グループホーム
勤務期間22歳から6年間
資格介護福祉士
    
フルタイム(1~2年目)年収300~350万円程度
フルタイム(3~6年目)年収350~400万円程度
男性


障害者支援施設の生活介護事業所で介護業務を行なっていました。生活介護事業所では年齢層が18歳~50歳くらいのご利用者層が多く、食事・排泄・歩行などの日常生活を送る行動に制限がある方の補助業務を行います。

特に車椅子で全介助と言われる、自身で身体を動かすこと自体が困難で、言葉を話すこともできない方の全般的な介助を行なっていました。食事などは口まで自身で運ぶことはできるのですが、どうしてもこぼれてしまう際のサポートやこちらで全て行うことも多いです。

排泄介助では拭き取りや排泄誘導まで補助業務として行なっていました。障害者の方には、他者とのコミュニケーションが困難な方も多くいらっしゃるため、他者との仲立ちとしての役割を求められ、うまく言語化するサポートも実践します。

排泄のタイミングがわからない方もいらっしゃるため、タイミングを模索しながら誘導することがとても難しいです大切なことだと感じていました。

他者とコミュニケーションが難しい原因に知的障害や色々な発達障害の症状が見られます。自身の行動が他者にどう感じられるのかが想像できにくい、自身の精神年齢がある一定の年齢から成長できずにいる方も多いため、一人一人の発達傾向や現在の認識を確認する必要があります。

実際に最初は言葉遣いすら全ての人に対して家族のように接していた方が、日々の職員との会話練習や言葉遣いの反復で、自宅と施設での場所での使い分けが可能となった方もいらっしゃいます。そういった変化は数ヶ月で実るような成果としては現れず、早くて3年などの単位で変化を感じることができるのです。

時間がかかる、もしくは変化は起きないかもしれない中で、ご利用者の成長を感じられるのは、高齢者施設よりも障害者の若年層を対象に考えると支援のやりがいに繋がっていたのでしょう。

また障害者のご家族の時間を作ることができるのも、大切な役割だと感じていました。ご利用者が日中家族の元を離れることで、ご家族の心にゆとりが生まれます。

結果、障害者の家族にとって利用者に対する接し方が柔らかくなるケースもありました。そういった、家族の在り方に関与できるのもとてもやりがいになっていたのです。





【介護職歴10~15年】障害者支援施設のお仕事


利用者の障がいを理解し、衣食住の介助をするなかで、利用者の成長を感じる時の達成感

        
性別男性
年齢55歳
勤務場所特別養護老人ホーム、介護老人保健施設
勤務期間43~53歳(2010~2020年)
資格旧ヘルパー2級、サービス管理責任者
フルタイム(1~10年目)年収250~400万円程度
男性


障害を持った方4~5人が共同生活をしている場所で支援をしている仕事で、食事の世話や掃除や洗濯などの家事も手伝う業務です。

必要な方には病院への付き添いや車での移動も行います。日常生活に必要な備品や消耗品(トイレットペーパー、調味料など)の買い出しもするのです。

休日には各利用者さんの自室の掃除の手伝いや布団干しなども行います。日頃から体温測定などを行い健康管理に気をつけて、服薬が必要な方は職員が管理する場合もあるのです。

金銭管理が難しい方へは職員が保護者より預かって金銭を管理する場合もございます。入浴の時に一人で洗うことが難しい方は見守りながら介助するのです。

トイレを汚してしまう方がいれば、職員がきれいに掃除をする場合もあります。夜間は異常がない事の確認で見回りを行い、朝食は夜勤の方が事前に用意をします。何かあれば、管理者やサービス管理責任者へ相談して、利用者が安心して生活できる環境をつくるのです。

利用者さんの障害を理解するまでは対応に苦労しました。出かけた先のトイレを汚してしまい掃除をするのが大変です。こだわりのある方は衝動を抑えて待ってもらうことが難しかったです。

やりがいを感じ始めてきたのは利用者さんの成長を感じられた時でした。最初のうちは知識が乏しいため、間違った支援になりそうな時もあります。

それでも生活の場で長く支援をしておりますと、家族のような関係に思われてきます。しかし利用者と支援する側としての立場は意識しておりました。

大変な思いは利用者の件よりも職員が足りなくて過酷な労働をしてきたことです。新しく採用されても辞めてしまう方が多く、その分の穴埋めで勤務をするようになってしまいます。

生活している所ですので365日の支援が必要となります。管理者という立場上、容易に休むこともできずに家族サービスが思うようにできませんでした。保護者の方へはきちんとした対応を行っておりましたので、信頼をしていただいてより良い支援ができたかと思っております。







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