【保育士のやりがいと魅力!】保育士や幼稚園教諭の仕事の実情を徹底調査

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女性の社会進出や夫婦共働き世代の増加にともない、仕事と子育ての両立をするために保育士の仕事は社会に不可欠なものだ。

保育サービスの質の悪化は、子供をつくることへの障壁となり、さらなる少子化が加速することになるだろう。

なにより、未来の日本を担う子供を育てる環境の整備は、国の繁栄にとっても不可欠なのだ。

それでも、保育士や幼稚園教諭の待遇は決して恵まれているとは言えない実情がある。

低賃金のわりに過重な労働環境のためもあってか、保育士・幼稚園教諭の仕事の定着率も高くない。

幼少期の手のかかる時期に子供の面倒をみるために苦労も絶えない仕事だろう。

なにより、一人ひとりの子供の成長と未来を担う仕事であるため、その責任は重大だものだ。

ここでは実際に保育士や幼稚園教諭として仕事をした経験のある人に、リアルな実情を語ってもらおう。



認定こども園


子供の成長を実感できると同時に、保護者が外に働きに出ることを実現する社会貢献

          
性別男性
年齢25歳
勤務場所認定こども園
勤務期間22歳から2年
資格保育士、幼稚園教諭1種免許、園芸療法士
     
年収
1年目約310万円
2年目約315万円

男性


仕事をしながら保育の専門性を高めていける事や、保護者の方々が保育園に預けることでお仕事に行くことができるため、社会の役に立てるという気持ちが何よりのモチベーションです。

子どもと関わるのが楽しく、子どもの発達や成長を長期的に見て感じられる魅力的なお仕事。

業務内容としては、0歳の担任で出勤したら粉ミルクの準備などをして子どもの受け入れをします。

登園人数と一人一人の健康状態や保護者からの連絡を確認しながら登園してきた子ども達の保育にあたり、ケガや事故が起きぬよう気を付けながら子どもと接しなければなりません。

受け入れが終わると園庭へ行き、すべり台やトンネルなどを準備して遊びます。

その子によっては月齢の差があり午前睡をする子も出てくるため、大人の人数を見て判断し、一人の大人がお部屋で乳幼児突然死症候群などの命の危険がないか見守る必要があります。

その後園庭から帰ると排泄に入りオムツを変えます。

紙オムツではなく布オムツ採用している保育園です。

オムツを変える際も機械的に変えるのではなく、子どもと目を合わせながら応答的に安心できる雰囲気を作りながら変えるのです。

そして食事の介助に入り午前睡をしていない子は眠る時間となります。

大人数の命を守り、大きなケガをすることなく保護者にお子様をお返しするまでの責任、プレッシャー、不安があります。

実際、保育の現場は人数不足です。

そもそも国の定める担任の保育士とクラスの子ども達の人数規定に無理があります。

保育士不足と騒がれていて保育園が少ないと問題になってはいますが、現場の保育士は少ない人数で大人数を見て命を守らなければならない状況です。

また、妻と娘がいますがお給料が少ないため余裕のある生活ができないのが現状。

諸外国では保育士の給与は医者と同等です。

国が保育士不足、待機児童問題として嘆いているのならば、未来の日本を担う子どもたちを育て、命を守っている責任の重い保育のお仕事の給与を大幅に上げるべきでしょう。

仕事の責任の重たさと給与があまりにも合ってないです。

過去にペリー修学前計画という実験が行われ、良質な保育を受けた子ども達とそうでない子ども達とで区分し、数十年単位の大規模な実験をしました。

良質な保育を受けた子ども達は豊かな心が育ち、挑戦する心やくじけずにやり遂げようとする心が育ったため、大人になっても経済的に裕福でその子の国の経済を回し活躍する人材となったのです。

良質な保育を受けなかった子ども達はその逆となりました。

日本の保育のレベルが世界的に見ても低いレベルであり、冷静に見たときに良質な保育を実際に実践している幼稚園や保育園は少ないです。

保育士の人数確保も大切ですが、良質な保育を実践できる園に変えていこうとする事も考えなければこの国の明るい未来はないでしょう。


保育内容の大切さを知らない日本のお偉いさん方に伝えたい気持ちでいっぱいです。





公立保育園


小さな子供にありがちなケガや病気への細心の注意が必要

       
性別女性
年齢37歳
勤務場所公立保育園
勤務期間32歳から5年間
資格保育士、幼稚園教諭免許
   
給与(パート)
1~年目1年目は時給1,100円+ボーナス

女性


子どもが成長する喜びを噛みしめながら仕事をできることが、保育士の一番の醍醐味です。

0歳で入所してくる子どもは、泣いて抱っこの毎日から始まりますが、個人差はあるもののハイハイをしたり難語を話したりとどんどん成長していきます。

毎日絵本の読み聞かせをするのですが、子どもが絵本のフレーズを声に出して言ってくれた時は、成長を感じとても嬉しい気持ちになるのです。

0歳から3歳児といったように入所時期は様々ですが、子どもたちはすくすくと育ち、小学校就学へと進んでいきます。

3歳児の頃はただただかわいらしかった運動会や発表会も、5歳児頃になると小学校を見据えて、たくましく成長した姿を見ることができます。

例えば運動会で発表する竹馬は、何度転んでも諦めずにチャレンジし、裸足に豆ができるほど熱中する子どももいます。

発表会の劇では友達と協力してセリフの練習をしたり、衣装や小道具作りに熱心に取り組みます。

ときどきぶつかり合いながらも自分の考えを主張したり、相手の考えを受け入れたりとコミュニケーション能力を身につけていくのです。

そんな子どもたちの成長を支え、喜びをわかちあえることが保育士としての一番のやりがいに感じました。

小さな子どもたちを保育する仕事ですので、ケガや病気が多いことが一番大変です。

まだ歩き出したばかりの子どもは歩行に安定感がなく、バターンと後ろの倒れることもあり注意が必要です。

どんなに注意していても転倒は避けられず、とくに頭を打ったときは怖かったです。

幸い大きなケガにつながるような事故は経験したことはありませんが、毎日とても神経を使って仕事にあたっています。

また小さな子どもは体調の急変も多いです。

インフルエンザなど流行した時は、朝元気に登園した子どもが突然38度を超える高熱を出すこともあり、常に子どもの体調観察は重要でしょう。

子どもが嘔吐した際の対応も大変です。

誤嚥など子どもの容態に注意し看護をすると同時に、周りの子どもたちを別の部屋に移動させたり、室内を徹底的に消毒したりと大騒動になることもあります。

まだ体が小さく抵抗力の弱い子どもたちを病気から守るために対応にあたるのですが、当然自分が子どもたちから病気をもらって苦しむこともあるのです。


勤務中に限らず体調管理はしっかり行い、保育園に病気を持ち込まないよう注意することにも神経を使いました。





認可保育園


おもちゃを独り占めする1~2歳児に根気強く言い聞かせ、「い・い・よ」の一言に感動

       
性別女性
年齢49歳
勤務場所認可保育園
勤務期間42歳~45歳まで、現在は働いていない
資格保育士、幼稚園教諭免許
     
給与(パート)
1年目1年目は時給980円
2年目以降1年毎に時給が10円アップ

女性


何といっても子供の成長を見られることがやりがいです。

3年間、1~2歳児の子供たちの保育に関わらせてもらいましたが、1~2歳児の成長の早さといったら本当に凄いのです。

昨日まで話せなかった子供が急に話し始めたりします。

特にこの年齢の子供たちはおむつ交換が必要なのです。

おむつ交換タイムが1対1でしっかりと接することが出来る時間となるので、朝お母さん達から聞いた話を元に話しかけたり質問をします。

「昨日保育園の帰りに〇〇に寄った」「休日何処どこに行った」「最近アンパンマンの中のキャラクターカレーパンマンにはまっている」

すると、昨日まで頷くだけだった子供が1つ1つ単語を言えるようになったりします。

こういった瞬間に立ち会えることは本当に感動しますし、嬉しい事です。

また心の成長もあります。

その子供や月歳にもよって子供の成長は様々ですが、1~2歳の時はまだまだ自己中心的で、おもちゃを独り占めしたくなったりします。

こういった場面はよくある事なので、とにかく根気強く何度も何度も「〇〇ちゃんも、使いたいって。貸~し~てって言ってるよ。」と伝えていくわけです。

それでも、中々誰にも貸してあげられない子供もいます。

そんな子供がある日突然、「い・い・よ」といっている姿を見た時は、泣きそうになるくらい嬉しくなるのです。


保育の仕事は、体力的にかなりハードに感じるときも少なくありません。

1~2歳児の場合は、保育士一人に対して2人でも大変なことがあります。 子供の体調があまりよくない時、甘えが強くなり、ずっと付きっきりにならないといけない場合があるのです。

また靴を履くにも、昼食の時も全てにおいて手が掛かります。

そして1~2歳の子供たちは危険を回避する能力も乏しいので、常に集中して見ていなければならず、気を抜く時間は全くありません。

幼稚園や保育園によっては、危険が生じるかもしれない遊具は置かないところもあるようです。

しかし、私が勤めていた保育園では、とにかく外遊びを推奨していた園長だったため、子供たちの動きに合わせて干渉し過ぎず、危険のないように見守っていくということは大変なことでした。

また園児のお母さんの中には、時折夜出かけてしまうお母さんがいて、兄弟に小さな弟を預けて遊びに行っていたのです。

その子はやはり中々おむつが外れなかったですし、落ち着きがなく、その子一人に保育士がつくわけにもいかないので、対応に苦慮しました。

園がその家族の込み入った事にも踏み込まなければならず大変です。





保護者の大切な子供を預かっている責任感からやりがいを実感できる

       
性別女性
年齢40歳
勤務場所認可保育園
勤務期間20歳(2001年)から15年
資格保育士
   
給与
1年目以降年収約300万円

女性


子ども達は日々、成長していてそれを実感できるところにやりがいを感じます。

寝返りができなかった赤ちゃんができるようになったり、つたい歩きをしていた子が歩けるようになった時は格別の喜びです。

年齢などで成長の仕方は様々ですが、できなかった事ができるようになったりする時は嬉しくなります。

目に見える成長も良いですが、目には見えない心の成長も素敵です。

なかなか子ども達の輪の中に入れなかった子どもが、少しずつ慣れて友達と接する事が出来るようになることもあります。

その反対でなかなか輪の中に入れない友達を、誘いに行ってくれる子どもの姿が見られたりもします。

集団生活の中でそれぞれ一人ひとりが成長しているんだなと思うと嬉しいのです。

年齢が大きくなるにつれて保育士と子どもの関係性も大切ですが、子ども達同士の関係性も大切になってきます。

一緒に過ごす中で私自身が子ども達に教えられる事もたくさんありました。

保護者の皆さんの大切なお子様をお預かりしている立場ですので、責任感を持って連携をとりながら子ども達の成長を促すことが大切です。


保育士の仕事は、業務が多いので大変です。

子どもの体調管理や安全面の管理などはもちろんですが、衛生面でも気を付けなければなりません。

その他にも設定保育を考えたり、日案や月案や経過記録などの書類関係や保護者とのやり取りに使用する連絡帳なども記入する必要があります。

子ども達がお昼寝をしている間は安全に考慮しながら、出来る範囲の衛生管理などの業務もあり、なかなかゆっくりと休憩できない事も多いです。

働いている保護者の方のお子様をお預かりしているため、遅い時間帯まで保育園で過ごす子ども達もいます。

当番制で子ども達の保育をしなながら、当番外の職員は保育室を整え次の日の保育準備をするのです。

作品展などの行事前は製作準備があったり、日々の季節の壁面制作や絵画などの仕上げなどもあります。

人間関係も職員同士の上下関係や保護者や子ども達との関係を良好に保つ事も大変です。

たくさんの人々と接する仕事ですので問題が起こる事も当たり前なので、その起こった問題とどう向き合って乗り越えていくのかが大切になってきます。





保護者とのコミュニケーションが上手くいかないと子供にしわ寄せがあることも

       
性別女性
年齢35歳
勤務場所認可保育園
勤務期間
資格保育士、幼稚園教諭二種
     
給与
1年目年収260万円
2年目以降年収260万円

女性


朝、笑顔で子供達を迎えながらその日の体調、気持ち等を読み取ります。

毎日会っていると、「あれ?ちょっと様子がいつもと違うな?」と、こどもたちの些細な変化に気付けるようになるのです。

季節を感じながら、挨拶や着替え、製作や歌を通してこどもたちの日常的がより豊かになるよう、そして一人一人に見合った計画を通して成長を促します。

保育をしていくなかですぐに成果は見られませんが、半年や1年が終わる頃、ぐっと成長したこどもたちを見ることができた時、何にも変えられない感動と達成感を味わえるのです。

新学期はこどもも保育者もお互いに探り合いながらスタートし、こどもたちと共に喜び、楽しみ、時には叱り、信頼関係を築き上げることが大切。

信頼して頼ってくれたり、屈託のない笑顔で些細な出来事を話してくれたりした時に日々の保育の成果が見られます。

こどもたちの喜ぶ顔を想像しながら、製作の準備をしたり保育のネタを探し、実践してみた時のこどもたちの喜ぶ顔が見れた時が最高です。

なにより、子供たちや保護者の方に、ありがとうと感謝してもらえることが1番のやりがいなのです。

保護者な方とのコミュニケーションの取り方は永遠の課題でしょう。

例えば子供同士のトラブルや成長に遅れが見られる子に関しては、保護者の方に伝えづらいことです。

そんな時はストレートに伝えるのではなく、保護者の気持ち、こどもの気持ち、そして保育者としての意見を1番いい形で伝えたいと、先輩や園長と相談してしたり連携を取ったりしてお伝えします。

それでも、受け入れてもらえなかったり、違うところに矛先が向いてしまったりすることも多々あります。

1番はこどもたちにとって最善を尽くすということですが、そればかりを優先するとそもそも解決しない、、ということもあるのです。

しかし、保護者の意見ばかり尊重していると、トラブルが解決しなかったり、必要な時に必要な援助ができなかったりと、鮮度が大事な保育の現場で時間ばかりが過ぎていく、、ということにもなります。

結果、こどもに皺寄せがいってしまうのです。

こどもを理解することはもちろんですが、関わりの短い時間の中で保護者の方の考えや傾向を理解することも大切なのだと実感しました。


そういった意味で、個人面談での話の持っていき方等、保育以外の部分での勉強も必要だと感じています。





認可外保育園


子供との壁をなくし、愛着関係を築けたときの嬉しさは格別

       
性別女性
年齢32歳
勤務場所認可外保育園
勤務期間30歳~1年9カ月
資格保育士
   
給与(パートタイム)
1年目から時給1,125円

女性


保育士の仕事は、子どもの成長を肌で感じられます。

最年長が3歳の子どもまでを預かる保育園だったので、自分の気持ちを言葉で表現するのがまだ難しい年齢でした。

そのため、相手の子どもに対して手がでてしまうことが日常茶飯事です。

しかし、「やめて!とお口で伝えてみようか。叩いたら〇〇ちゃんも痛くて悲しい気持ちになるよ。」などと繰り返し伝えていくうちに、手が出る回数が減っていく様子を間近で感じられるのは嬉しいもの。

また、私が準備した制作を子どもたちが楽しんでくれて、保護者にも今日楽しかったよと報告をしてくれたりすることも嬉しいことです。

子どもが行う制作の作業時間はあっという間ですが、事前準備に時間がかかって大変だった分、子どもたちの笑顔を見ると準備して良かったという気持ちになれます。

さらに、子どもとの愛着関係を築けたことにもやりがいを感じます。

私はパートでの勤務で週2~3日しか仕事をしていませんでしたが、一歳過ぎの子どもが新しく入ってきた先生には人見知りをしまったのです。

そんな時に、私が抱き上げると泣き止むというような愛着関係を築けていると思えた瞬間は誇らしくなります。

距離をまだとられているかなと感じていた子どもが私に慣れて、ふざけたりいたずらをしてきた瞬間も心を開いてくれたのだと嬉しくなります。


一方で、保育の現場では資格があれば同等に扱われることが理不尽に感じることがあります。

私は保育園で働き始めてから独学で保育士資格を取得しました。

専門の学校を出なくても条件を満たしていれば保育士試験を受ける資格があるため、多くの人にチャンスを与えてくれることなので良いことでしょう。

しかし、やはり学校を出て資格を取った先生と、独学で資格を取った先生の知識・技能の差は激しいです。

特に子どもが怪我や事故が起こった時の対応は外部研修で習っていましたが、実際に怪我をしたときに焦ってしまい、不安な気持ちでいっぱいでした。

ベテランの先生がいない職場だったので不安な状態で仕事をしていました。

また、持ち帰り業務が多かったことが辛かったです。

持ち帰りを減らそうとしている園、または持ち帰りをさせない園も以前よりは増えているかもしれません。

それでも、子どもを長く預かっているので勤務時間中に事務仕事や制作、行事の準備をするのには限界があるのが実情でした。

他に特に苦労したことは、職員の入れ替わりが激しかったことです。

私より先に入っていた先生や他園で働いた経験のある先生が辞めていってしまったので、仕事を教えてくれる人がどんどん減っていきました。

不安な中で責任だけが重くなっていってしまう状態です。

職員の人数が減ってしまったときにパートの私でも指導係を任されるようになり、自分が休みの日の活動も考えて他の先生に「これをやってください。よろしくお願いします。」と個別に指示を出さなければならない状況はプレッシャーです。





小規模保育園


子供たちの見本になるような立ち振る舞いや言葉遣いを常に意識

       
性別女性
年齢38歳
勤務場所小規模保育園
勤務期間
資格保育士、幼稚園教諭
   
給与(パートタイム)
1年目以降時給1,000円

女性


子どもの健やかな成長と発達のために、たくさん考え実践し、子どもの出来ることが増えていくのを見ることが嬉しいです。

また、共働き世帯が多いため保護者支援にも寄与できていることもやりがいの一つ。

工場勤務を18年経験し、一念発起して地元の保育士養成の学校に入学し、2年間勉強しました。

保育士と幼稚園教諭2種を取得し、今最も求められている職種の免許を持てた事に喜びを感じます。

私自身、音楽や歌が好きで、子どもに音楽の楽しさや歌のすばらしさを伝えることが夢だったので、たくさん歌ったりして楽しく保育を進められるよう日々考えています。

今は小規模保育園のパートとして勤めているのですが、子どもの人数が少ないため、子ども一人ひとりをきめ細やかに見ることができるのが小規模のよいところです。

園全体で情報を共有しやすいところ、園舎が小さいため、先生方が近くにいてくれてフォローしあえる環境があります。

子どもが楽しそうに遊んでいる姿や笑顔を見ると、この職業の偉大さが分かりますし、周りのベテランの先生方からたくさん学ぶ事が出来ます。

もちろん子ども達からもたくさんのことを学ばせてもらえます。

工場での勤務で培った経験や常識が通用しないことが最も苦労している点です。

保育士に転職を決めた際に、女性の多い職場であるということで、人間関係の難しさなどを聞きました。

前職の工場でも圧倒的に女性が多かったため、そこまで苦労することはないと思ってたのです。

しかし、子ども達の前に立ち指導する立場になり、今までの自分がいかに自分のことしか考えてこなかったのかを痛感しました。

子ども達の見本となるよう正しい言葉使いや立ち居振る舞いを常に意識することが求められます。

さらに、子どもたちの命と安全を守るために一瞬たりとも気を抜けないこと、子ども達の成長には今、自分が何をしていけばよいのかなど臨機応変な対応も求められるのです。


コミュニケーション能力の高さも必要であり、子どもをはじめ、保護者、周りの先生方とうまくお話ができるようにしていかなければなりません。

特に、周りの先生方の密に声を掛け合って子ども達を保育していくことが大変です。

日々、成長していく子どもには前日まで・・・いや一秒前の対応も通用しないことが多々あります。

常に先を見通して、最善の対応が求められるのが苦労するところです。





幼稚園


子供の成長や保護者の感謝の言葉が何よりの励み

       
性別女性
年齢29歳
勤務場所幼稚園
勤務期間22歳(2014年)から4年間
資格保育士、幼稚園教諭
   
給与
1年目以降年収約350万円

女性


子どもの成長を間近で見れることが何よりも嬉しいです。

年少組で担任になった子が卒園する時に、年少時代はこういうことをしていたな、でも今はしっかりしたなと思うこともありました。

行事で歌うときに舞台にクラス全員が綺麗に並んでしっかり歌う姿を見て、ピアノを弾きながら涙が止まりません。

また言葉が出にくい子が言葉を話すようになったり、じっとしていられなかった子がいつの間にか他の子に注意できるようなしっかりした子になったりする姿を見て嬉しく思いうのです。

最初は心を許していなかった子どもがいつの間にか「先生、先生!」と慕ってくれるようになることもあります。

進級してからもクラスに遊びに来てくれたり、先生が一番好きと言ってくれたり、手紙を書いてくれたりするのです。

子どもからの愛情を感じて、今まで私が1年間一緒に過ごしたことは子どもにとって良かったんだなと感じられました。

保護者からの感謝の言葉もとても励みです。

例えば「先生にボタンの留め方を教えてもらって家でもできるようになったんです」と報告をしてくれたり、「担任の先生が先生で良かったです」と言ってくれることが格別の喜びです。


一方でとにかく仕事がたくさんあることが大変です。

クラスのことで精一杯なのに、行事があるとその行事に向けて案を考えたり、必要な物を決めて頼んだり、写真屋さんや遠足の行く場所にお願いの電話をしたりと大忙し。

とにかくやることがたくさんありました。

持ち帰りの仕事が当たり前で、指導案など家でできることは家でやるようにと先輩に言われるのです。

私の園では人間関係も悪く苦労しました。

陰口は当たり前、先輩の言うことは絶対、新任には朝の掃除や窓開けやセッティング、帰る前には戸締りなどの確認と上下関係がひどい職場でした。

できていないことがあると何でできていないのかと詰められます。

たくさん嫌なことがありましたが、とにかく職場の人間関係は最悪で、新任が入ってきたと思ったら体調を壊して辞めていった人が私が4年務めた期間でも3人いました。

その私も唯一の同期が辞めてから体調に変化が出始め、保険適用外になる病気を発症。

このままでは健康を害してしまうという恐怖から辞めることを決意します。

大学を卒業して初めての社会人だったので、社会人の大変さを身に染みて感じる毎日。

転職先では人間関係がとても良く仕事量もきちんと役割分担されており、終わらないと手伝うことが当たり前という職場だったため、幼稚園がおかしかったんだと考えが変わりました。





お遊戯会や運動会などの行事に向けた頑張りや、終わった後の達成感は忘れられない

       
性別女性
年齢38歳
勤務場所幼稚園
勤務期間20歳(2003年)から3年間、26歳(2009年)から8年勤務
資格保育士、幼稚園教諭
   
給与
1年目以降年収約350万円

女性


幼稚園教諭のお仕事は、子どもたち一人一人の成長を一番近くで見守り、知ることができます。

4月は泣いている子どもも、卒園の頃には自分のように泣いている子に優しくしている姿を見ると成長を感じるのです。

出来なかったことができるようになっていったり、子どもたちが葛藤や失敗にぶつかってそれを乗り越えたときもうれしいのです。

また運動会やお遊戯会、参観日などのひとつひとつの行事では、それぞれの目標に向かって一人一人が頑張ったり、クラスみんなで頑張ったりができるのもやりがいです。

お遊戯会では、良いものをみんなで作ろうとアイデアを出したり、練習を頑張ったり励まし合う姿をみることが出来ます。

お遊戯会当日は舞台の上で保護者がたくさん観ている中、それぞれが緊張したり練習の成果を発揮したりと、達成感を味わうことができるのです。

保育者自身も子どもたちにどう指導するか、自信をもたせることができるかを試行錯誤していくのも楽しい仕事のひとつでした。

お遊戯会の作品や、運動会の頑張りはやりがいのひとつです。

保護者からの感謝の手紙や言葉も、何年経ってもとてもうれしいものです。


クラスひとりひとりをしっかり見なくてはいけません。

怪我や事故を防ぐために、いつも目を見張っています。

毎日の記録も大変でした。

また年長になると小学校への引き続きの要録のまとめや、小学校の先生との話し合いもありました。

卒園式もあるので、毎日時間との戦いでした。

また子どもたちのトラブルや怪我、問題行動などを保護者に伝える時、どう伝えるかも大変です。

保護者に合わせた伝え方、過剰な不安を煽らないようにしたり、逆上されないようにしたり、加減が難しいときもありました。

ときにトラブルになってしまうこともあります。

お遊戯会や運動会では作り物があり、勤務時間ないではなかなか終わる作業ではなく、持ち帰ってやることもしばしばありました。

土日のお休み返上で作り物の作業に追われる日もあり、疲れが取れないまま月曜を迎えることもあります。

自分の働いていた園は園長や副園長が厳しくて、ひとつ問題があるとみんなの前で怒られることもしばしばありました。

パワハラな所もあり、精神的にもやられました。





出来なかったことが一つできるようになる度に、笑顔で報告してくれる子供たち

       
性別女性
年齢43歳
勤務場所幼稚園
勤務期間24歳(2002年)から3年間勤務
資格幼稚園教諭
   
給与
1年目以降年収約350万円

女性


子どもたち文字をひとつ読めたり書けるようになったり、新しく何かできるようになります。

その度に「先生、見てー。上手に書けたー。」「先生の名前書いたよ。」と笑顔で教えに来てくれることに嬉しさとやりがいを感じるのです。

何かができるようになった時、やはり頑張ってきて良かったなーと強く感じます。

また保護者の方々が、「うちの子、先生のこと大好きで、早く幼稚園に行こうって言うんです。」と話してくださった時は、毎日頑張ってよかったなーとしみじみ思いました。

学級菜園で収穫した野菜はみんなで調理して食べますが、日頃食べられない野菜も自分たちで育てて形になった嬉しさと周りの雰囲気にのまれ、ぺろりと食べてしまう子どもたちが多かったです。

そんな時は子どもたちも、食べられるようになったことを自慢気に話してくれます。


子どもたちのいない間にせっせと肥料やりや水まき、摘芽などを行っていたことも苦では無かったと思えるのです。

手帳の記入も毎日忙しく時間が取られる作業でしたが、幼稚園での様子や子どもたちの関わり感じられると喜んでくれるのが励みになります。

壁面作りは想像以上に時間がかかり大変でした。

クラスのもの、ホールのもの、行事の作り物、掲示物など、何でも可愛く作らなければならず、細かさも精度も日増しにこだわって行くようになり、気づけば自己満足で時間だけがすぎてしまいます。

先生の人数の多いところや経験者の多いところは良いのでしょうが、小さな幼稚園では本当に作り物が多くて大変です。

また行事の担当が大変でした。

良い行事になるように工夫をしますが、クラスによっては完全に秘密で内容を決めたり、他を出し抜こうとする先生もいて、その対応に困ることがあります。

メンバーに恵まれなかった年の行事は本当に苦痛以外の何者でもありません。

園長先生によって、幼稚園の雰囲気がガラッと変わります。

まだ私の幼稚園は良かったですが、交流している幼稚園の園長先生が陰で汚い言葉を使っているのを聞いてゾッとしました。

先生方にだけではなく子どもにもキツく話していたので、思わず後から他園の子どもに声をかけたくらいです。

そういう幼稚園は先生方の上下関係も激しかったようです。

やはり大人の人間関係が一番苦労の原因になるのでしょう。





乳児が歩いたとき、幼児が嫌いな食べ物を克服できたとき、トイレトレーニングが上手にできたときなど、日々の一瞬一瞬が喜び

       
性別女性
年齢43歳
勤務場所幼稚園
勤務期間21歳(1999年)から4年間勤務、現在は院内保育園の保育士として勤務
資格保育士、幼稚園教諭
   
給与
1年目以降年収約250万円

女性


乳児から幼児の保育に携わらせていただくことを実感するとき、大きなやりがいを感じます。

子どもも一人の人間であり、子どもにも思いがあるのです。

そんな思っていることや考えを流さずにしっかりと受け止め関わっていると、必ず子どもは返してくれます。

そんな瞬間はたまらない喜びです。

また働く親たちの助けに少しでもなれることも喜びです。

特に働く母親や家事に追われている母親の日々の助けになりたいと感じているので、母親たちに感謝される瞬間も、やりがいを感じる大きな瞬間と言えるでしょう。

子どもの言葉や保育士の声かけをとても大切にしていますので、毎日の保育の中でのやりとりや、子どもの成長を感じられるとき、私が少しでも力になれたと喜びを感じます。

乳児が歩いたとき、幼児が嫌いな食べ物を克服できたとき、トイレトレーニングが上手にできたときなど、日々の一瞬一瞬に子どもの成長を感じさせてくれるのです。

子どもと保育士は、いわば人対人だと思っているので、コミュニケーションや意思の疎通も簡単ではないということをいつも思い知らされます。


幼稚園は様々な形態の縁がありますが、私の勤務していた幼稚園は何から何まで教諭がしている園でした。

オペレッタに特に力を入れている幼稚園で、夏休みなどに私たち教諭は東京の名門幼稚園にオペレッタ研修を毎年受けます。

そこはとてもスパルタ式で厳しく、辛かったのを覚えています。

いざ帰ってきて自分のクラスでオペレッタを始めるとき、まず膨大な量のピアノの楽譜を練習するところから始まるのです。

そして全ての子どもの衣装を手作りで作っていきます。

勤務時間にはもちろん出来上がらないので、毎日自宅に持ち帰って夜な夜な作っていました。

園長のあまりのめちゃくちゃな詰め込みぶりに、体も心もへとへとになっていたのです。

当時は20代とまだ若かったので、なんとかこなしていましたが、今思うと子どもときちんと向き合う時間もなく、毎日毎日練習と設定保育の繰り返しでした。

朝は早く夜は終電で帰り、寝不足で喜びも楽しさもありません。

あまりの毎日の辛さに、私は4年で幼稚園を辞めることになったのです。

経営者や上に立つ人間の管理ややり方が悪いと劣悪な勤務環境になってしまいます。





公立幼稚園と無認可幼稚園では、保護者の傾向も違い苦労も多かった

       
性別女性
年齢49歳
勤務場所幼稚園
勤務期間27歳(1999年)から3年間勤務、現在は働いていない
資格保育士、幼稚園教諭
   
給与
1年目以降年収約220万円

女性


無認可幼稚園は2歳児から預かりました。

赤ちゃんがちょっと大きくなったぐらいで、おしめもしていて、手がかかりましたが、だんだんとおしめも取れ、大人に近づいていくのが幸せでたまりません。

作品を作ったり、踊りを踊ったりするのが、先生であったわたしも好きだったので、いっしょに作り上げていくのが楽しかったです。

踊りが下手な男の子もいましたが、頑張って踊っている姿がとても嬉しくて。

本当に反抗的な子だと思っていたので、何も言わず、一生懸命に頑張っているのが泣けてきました。

運動会や遠足、季節の行事など盛りだくさんであわただしい毎日でしたが、職員が力を合わせて作り上げていくのが楽しかったです。

無認可幼稚園は、私立ということもあるのか、自由にさせてくれる雰囲気がありました。

公立幼稚園では、四歳児からなのである程度大人に近づいていますので、聞き分けもよく、あまり苦労もしません。

それでも、公立なのでいろいろなしがらみもあり、やりがいというより、大変でもう二度とやりたくないという気持ちしかなく、あまりやりがいというものはなかったです。

何よりもお母さまやお父様との関係が大変でした。

無認可幼稚園は上品な方も多かったので、そこまで苦労はしませんでした。

それでも、たまに変なお母さまもいて、暴言を吐くのでどうしたのかと思えば、精神の病だった、ということもあります。

病と知るまでは悩みました。

公立はさっくばらんなお母さま、お父様が多いですし、そこまで干渉してくることもありません。

もう二十年にもなるのでそうなのかもしれません。

今の親御さんはモンペも多いらしいので、先生方も苦労しているでしょう。


でも、一番苦労したのは先生との関係です。

無認可幼稚園の先生はいい人ばかりでしたが、公立は癖のある先生ばかりでした。

必ず下のモノをいじめるで有名だった先生の下に付き、いじめにいじめられます。

やることなすことダメ出しでした。他の先生方も上の機嫌をとるばかりで。

上の先生が私をけなすと、知りもしないのに、いっしょになってけなす、という、金魚の糞的な方ばかり。

なんというか、嫌な人間のオンパレードみたいな職場。

今までいろいろな職につきましたが、この幼稚園の職場が今までで一番最低で最悪な職場でした。





愛情をもって向き合えば向き合うほど、子どもたちは応えてくれる

       
性別女性
年齢55歳
勤務場所幼稚園
勤務期間20歳(1996年)から6年間勤務
資格保育士、幼稚園教諭
       
給与
1~2年目年収約180万円
3~4年目年収約230万円
5~6年目年収約280万円

女性


幼稚園だったので基本的に一人担任で、行事や季節の製作など自分のアイデアを直接子どもたちと話し合うことができます。

子どもたちと一緒にクラスを作って行くという実感が持てるところがとても魅力的でした。

自分なりに配慮したり工夫したことで、子どもたちが喜んでくれたり、小さなことでも出来るようになることが増えます。

それが私自身にとっても自信となり、保育者として成長出来ていると感じることもできるのです。

子どもが可愛いのはもちろんですが、愛情をもって向き合えば向き合うほど、子どもたちは応えてくれます。

純粋でまっすぐな子どもとだけ向き合うことで、保育室では何のしがらみもなく自分の心も純粋でいらました。

保育園に比べると子どもと一緒にいる時間が短いので、子どもがいる時はバタバタです。

職員同士の打ち合わせや保育の準備は、子どもたちが降園した後に行うので、子どもがいる時は子どものことだけに集中します。

降園後の仕事は和気あいあいと、一日の仕事の仕方にメリハリがあるところが私には向いていたのでしょう。


また夏休み、冬休み、春休みなど長期の休みもあるので、定期的にリフレッシュや新しい保育に関する技術の充電をすることが出来ます。

日ごろの時間に追われる感覚やプレッシャーなどのストレスを自分でうまくコントロールできました。

大変だったことは大きく2つあります。1つは体力的なこと。もう1つは経済的なことです。

園の特色として、毎日体操とマラソンをすることと、毎月おたより帳に飛び出すカードにメッセージを書いて貼ったり、

行事のプログラムも凝ったものを手作りすることに力を入れる園だったので、行事前などは持ち帰りの仕事が多く、睡眠が十分にとれず体力的に厳しかったです。

クラスの業務は担任が一人でするのが原則で、みんな他のクラスを手伝う余裕などなく、体調を崩して入院した先生もいます。

私は実家暮らしだったので、持ち帰り仕事がある時は家族総出で流れ作業していましたが、家族に手伝ってもらえない仕事が重なった時は疲労で倒れたこともあります。

経済的な面では、薄給の上にクラスの絵本や、運動会や発表会の衣装・小道具などにかかる材料など自費購入しなければならなかったこと、入園式・始業式、卒園式・終業式、七夕まつりの浴衣、お遊戯会の日の服装などもドレスコードがあります。

保護者が見るのでいつも同じものというわけには行かず、そういったものを買いそろえる3年目くらいまでは、とても経済的に苦しかったです。



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