【介護福祉士になろう】第33回(令和2年度)介護福祉士国家試験 筆記試験問題解説

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問題83

Bさん(80歳、女性、要介護2)は、1年前にアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)の診断を受け、服薬を継続している。同居の息子は日中不在のため、週に3回、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用し、訪問介護員(ホームヘルパー)と共に活発に会話や家事をしていた。不眠を強く訴えることが増えたため、1週間前に病院を受診したときに息子が主治医に相談した。その後、午前中うとうとしていることが多くなり、飲水時にむせることがあった。歩くとき、ふらつくようになったが、麻痺{まひ}はみられない。バイタルサイン(vital signs)に変化はなく、食欲・水分摂取量も保たれている。
訪問介護員(ホームヘルパー)のBさんと息子への言葉かけとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「日中は横になって過ごしたほうがよいでしょう」
2 「歩行機能を保つためにリハビリを始めませんか」
3 「嚥下障害{えんげしょがい}が起きてますね」
4 「処方薬が変更されていませんか」
5 「認知症(dementia)が進行したのでしょう」


選択肢4「処方薬が変更されていませんか」が最も適切です。不眠の治療のために変更された薬剤が、意図しない副作用を引き起こしている可能性があるため、主治医に処方薬の確認を依頼することが重要です。

その他の選択肢は、不適切なアドバイスや診断を含んでいます。1は、長時間の寝たきりは筋力低下や体力低下を招くため、適切ではありません。2は、ふらつく症状がある場合には安全確保が必要であり、リハビリテーションを行う前に医師の診断を受ける必要があります。3は、嚥下障害が疑われる場合には医療機関で検査を受ける必要があります。5は、認知症の進行の有無は医師が診断するものであり、訪問介護員が判断するものではありません。

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