【介護福祉士になろう】第33回(令和2年度)介護福祉士国家試験 筆記試験問題解説

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問題71

高齢期の喪失体験と悲嘆に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 喪失体験とは、加齢に伴う身体機能の低下のことである。
2 悲嘆過程とは、病的な心のプロセスのことである。
3 死別後の悲嘆からの回復には、喪失に対する心理的対処だけでなく生活の立て直しへの対処も必要である。
4 ボウルビィ(Bowlby, J.)によれば、悲嘆過程には順序性はない。
5 身近な人との死別後に生じる病的悲嘆への支援では、亡くなった人への愛着をほかに向けることを目標にする。


正解は3です。

1 喪失体験とは、加齢に伴う身体機能の低下のことではありません。喪失体験とは、自分自身や身近な人との別れ、失うことを指します。

2 悲嘆過程は、病的な心のプロセスではありません。悲嘆は、自分自身や身近な人との別れ、失うことによって生じる感情的な反応であり、正常な心の反応のひとつです。

3 死別後の悲嘆から回復するためには、喪失に対する心理的対処だけでなく、生活の立て直しも必要です。例えば、日常生活の維持や趣味活動、社交活動などを通じて、自分自身を取り戻すことが重要です。

4 ボウルビィは、悲嘆過程に順序性があると考えました。悲嘆過程には、ショックや否認、怒り、交渉、抑うつ、受容などの段階があるとされています。

5 身近な人との死別後に生じる病的悲嘆への支援においては、亡くなった人への愛着をほかに向けることを目標にするとは限りません。支援の目的は、悲しみを共有し、悲嘆を受け止め、回復に向けた手助けをすることです。

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