問題68
〔〔事例〕〕
Aさん(80歳、女性、要介護3)は、パーキンソン病(Parkinson disease)と診断されている。診断後も家業を手伝いながら、地域の活動に参加していた。
半年前からパーキンソン病(Parkinson disease)が悪化し、動作は不安定となったが、「家族に迷惑をかけたくない」と、できることは自分で取り組んでいた。また、主となる介護者である娘に服薬を管理してもらいながら、通所介護(デイサービス)を週3回利用し、なじみの友人と話すことを楽しみにしていた。
最近、通所介護(デイサービス)の職員から娘に、昼食時にむせることが多く食事を残していること、午後になると、「レクリエーションには参加したくない」と落ち着かない様子になることが報告された。
その後、娘が腰痛を発症し、Aさんは短期入所生活介護(ショートステイ)を利用することになった。次の記述のうち、短期入所生活介護(ショートステイ)におけるAさんの生活課題として、最も優先すべきものを1つ選びなさい。
1 食事を安全に摂取できること。
2 服薬の管理ができること。
3 通所介護(デイサービス)の利用を再開できること。
4 なじみの友人ができること。
5 地域の活動に参加できること。
1 食事を安全に摂取できること:正解。通所介護(デイサービス)の職員からの報告によると、昼食時にむせることが多く食事を残していることがわかっているため、短期入所生活介護(ショートステイ)でも食事を安全に摂取できるように支援が必要となります。
2 服薬の管理ができること:誤り。記述によると、娘が服薬を管理してくれており、介護職員も必要に応じてサポートするため、短期入所生活介護(ショートステイ)でも服薬の管理については問題がないと考えられます。
3 通所介護(デイサービス)の利用を再開できること:誤り。通所介護(デイサービス)の利用を再開することが必要なのは、Aさんが短期入所生活介護(ショートステイ)から退所後のことです。
4 なじみの友人ができること:誤り。なじみの友人との交流ができることは重要ですが、Aさんの安全な生活という観点からは、食事や薬の管理などの方が優先されます。
5 地域の活動に参加できること:誤り。地域の活動に参加することができるようにすることも重要ですが、まずは食事や薬の管理などの生活課題を解決することが必要となります。