問題67
〔〔事例〕〕
Aさん(80歳、女性、要介護3)は、パーキンソン病(Parkinson disease)と診断されている。診断後も家業を手伝いながら、地域の活動に参加していた。
半年前からパーキンソン病(Parkinson disease)が悪化し、動作は不安定となったが、「家族に迷惑をかけたくない」と、できることは自分で取り組んでいた。また、主となる介護者である娘に服薬を管理してもらいながら、通所介護(デイサービス)を週3回利用し、なじみの友人と話すことを楽しみにしていた。
最近、通所介護(デイサービス)の職員から娘に、昼食時にむせることが多く食事を残していること、午後になると、「レクリエーションには参加したくない」と落ち着かない様子になることが報告された。
介護福祉職がAさんについて、主観的に記録したものを1つ選びなさい。
1 パーキンソン病(Parkinson disease)と診断されている。
2 帰宅願望から、レクリエーションの参加を拒否した。
3 「家族に迷惑をかけたくない」と話し、できることは自分で行っていた。
4 週3回、通所介護(デイサービス)を利用している。
5 昼食時にむせることが多く、食事を残していることを娘に報告した。
介護福祉職がAさんについて、主観的に記録したものは、2と4です。
2は、「帰宅願望から、レクリエーションの参加を拒否した。」は、介護福祉職が主観的に推測した内容であり、Aさんの本当の意図とは異なる可能性があります。そのため、このような推測を記録することは避けるべきです。
選択肢1「パーキンソン病(Parkinson disease)と診断されている。」は正しい記録です。しかし、これは客観的な情報であり、主観的な情報を記録することが問題の足り得ない人の支援には重要であることに留意すべきです。
選択肢3「「家族に迷惑をかけたくない」と話し、できることは自分で行っていた。」は、介護福祉職がAさんから直接聞いた話を正確に記録したものであり、主観的ではありません。また、この情報はAさんの立場や思いを把握する上で重要であり、適切にサポートするためには、このような主観的な情報も収集する必要があります。
選択肢4「週3回、通所介護(デイサービス)を利用している。」は正しい記録です。しかし、この情報は過去の事実であるため、現在の状態を把握する上で必ずしも有用ではありません。
選択肢5「昼食時にむせることが多く、食事を残していることを娘に報告した。」は、介護福祉職が報告された情報を正確に記録した内容であり、主観的ではありません。ただし、この情報もAさん自身の意見とは異なる可能性があるため、彼女の立場や意図を尊重した上で考える必要があります。