【介護福祉士になろう】第33回(令和2年度)介護福祉士国家試験 筆記試験問題解説

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

問題66

〔〔事例〕〕
Mさん(78歳、女性、要介護2)は、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居している。
楽しみは、お風呂に入って肩までつかることである。身体機能に問題はない。短期目標を、「見守りのもと、一人で入浴する(3か月)」と設定し、順調に経過していた。
1か月が過ぎた頃、朝の申し送りで、「Mさんが昨日浴室を出ようとしたときに足を滑らせたが、転倒はしなかった。念のため受診したが問題はなかった」と報告があった。その日の夕方、介護福祉職が入浴に誘うと、「行きたくない」と強い口調で断った。それから1週間入浴していないことを心配した介護福祉職が居室を訪ねて、安全に入浴できるように浴室内を整えたことを伝えた。しかし、Mさんは、「怖いから」と小声で言った。

再アセスメントによって見直した支援の方向性として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 湯船につかる自信を取り戻す支援
2 浴室内の移動の不安を取り除く支援
3 浴室まで安全に移動できる支援
4 足浴で満足感を得ることができる支援
5 身体機能を改善する支援


再アセスメントの結果、Mさんが入浴に不安を抱いていることが分かっています。そのため、浴室内の移動の不安を取り除く支援が適切です(選択肢2)。具体的には、浴室内の滑りやすい床を改善したり、手すりを設置することで、入浴中に転倒するリスクを減らすことができます。

また、入浴前に十分な説明をして安心感を与えることも重要です。湯船につかる自信を取り戻す支援や、足浴で満足感を得ることができる支援は、Mさんの好みや状況によっては適切な場合もありますが、現時点では浴室内の不安を優先的に解消する支援が必要です。身体機能を改善する支援は、Mさんに身体機能に問題がないことが明記されているため、現状には不要です。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*