【介護福祉士になろう】第33回(令和2年度)介護福祉士国家試験 筆記試験問題解説

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問題28

次の事例を読んで、問題28、問題29について答えなさい。
〔〔事例〕〕
Fさん(85歳、女性)は、中等度の認知症(dementia)がある。同居していた娘の支援を受けて生活してきたが、症状が進行してきたために、介護老人福祉施設への入所が決まった。
入所当日、介護福祉職はFさんの付き添いで来た娘に初めて会った。介護福祉職が、「はじめまして。よろしくお願いします」と挨拶をすると、娘は少し緊張した様子で、「お願いします」とだけ答えた。娘は、介護福祉職の問いかけに応えるまで時間がかかり、また、あまり多くを語ることはなかった。
持参した荷物の整理を終えて帰宅するとき、娘が寂しそうに、「これから離れて暮らすんですね」とつぶやいた。

初対面の娘と関係を構築するために介護福祉職がとる対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 友人のような口調で話す。
2 相手のペースに合わせて、表情を確認しながら話す。
3 会話が途切れないように積極的に話す。
4 密接距離を確保してから話す。
5 スキンシップを用いながら話す。


正解は2です。

介護福祉職が初めて娘と対面した場面で、相手のペースに合わせて表情を確認しながら話すことが重要です。娘が緊張していることが示唆されており、時間をかけてゆっくりと接することが求められています。会話が途切れないように積極的に話すことは、相手のペースに合わせて接するという観点からは適切ではありません。

友人のような口調で話すことは、場面によっては適切な場合もありますが、初対面の場面では相手の気持ちをくみ取ることが重要なため、相手のペースに合わせて話すことが優先されます。密接距離を確保してから話すことや、スキンシップを用いながら話すことは、コミュニケーションの範囲を超えた行為となるため、適切ではありません。

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