問題21
高齢者のリハビリテーションに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 機能訓練は、1回の量を少なくして複数回に分けて行う。
2 基本的な動作を行う訓練は、物理療法である。
3 関節障害のある人の筋力訓練は、関節を積極的に動かすことが効果的である。
4 パーキンソン病(Parkinson disease)の人の訓練では、体幹をひねることは避ける。
5 関節リウマチ(rheumatoid arthritis)の人の訓練は、朝に行うことが効果的である。
「1 機能訓練は、1回の量を少なくして複数回に分けて行う。」が最も適切な記述です。高齢者のリハビリテーションにおいては、1回の訓練量を少なくし、複数回に分けて行うことが一般的です。これにより、疲労感を抑えつつ、長期的な継続が可能となります。また、高齢者は身体機能が低下しているため、基本的な動作を行う訓練や、関節障害やパーキンソン病などの特定の疾患に対する訓練が必要とされます。
2 誤った記述です。物理療法は、運動療法や電気療法、温熱療法など、医療行為の一部ですが、基本的な動作を行う訓練は、リハビリテーションにおける機能訓練に含まれます。
3 誤った記述です。関節障害のある人の筋力訓練では、関節に負荷をかけすぎないように注意しながら、関節をゆっくりと正確に動かすことが効果的です。
4 パーキンソン病の症状の一つに、体幹の筋肉の働きが低下することがあります。そのため、パーキンソン病の人の訓練では、体幹をひねることは避けることが推奨されています。具体的には、座位での上体のひねり運動や、腰を曲げての前屈運動などが避けられます。運動による負荷は軽めに設定し、身体に負担をかけ過ぎないように注意が必要です。適切な訓練を行うことで、筋力やバランスの改善、日常生活の動作の改善などが期待できます。そのため高齢者のリハビリテーションに関して、最も適切な内容だとは言えません。
5 誤った記述です。関節リウマチの人の訓練は、痛みや強度を考慮して、個々の状態に合わせて行われるため、朝に行うことが効果的という決まりはありません。