【介護福祉士になろう】第33回(令和2年度)介護福祉士国家試験 筆記試験問題解説

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

問題118

次の事例を読んで、問題117から問題119までについて答えなさい。
〔事例〕
Kさん(80歳、女性)は夫が亡くなった後、自宅で一人暮らしをしていた。ある日、一人娘のLさんが訪ねると、ごみが散乱しており、冷蔵庫の中には古くなった食材がたくさん入っていた。
変化に驚いたLさんはKさんと病院を受診したところ、認知症(dementia)と診断された。Lさんは、Kさんに家庭的な雰囲気の中で生活をしてほしいと考えた。その結果、Kさんは認知症対応型共同生活介護(グループホーム)を利用することになった。
入居して1週間が経過し、Kさんと関わったM介護福祉職は、Kさんは短期記憶の低下により、最近の出来事については話すことは難しいが、自分が学校に通っていた頃の話や、子どもの頃に歌っていた歌については生き生きと話すことを確認した。

問題118 ある日、M介護福祉職がKさんの入浴介護を行っていたところ、手のひらや指の間に赤い丘疹{きゅうしん}を確認した。M介護福祉職がKさんに、「かゆくないですか」と聞くと、「かゆい」と答えた。そのため、病院を受診したところ、角化型疥癬{かくかがたかいせん}(hyperkeratotic scabies)と診断された。
Kさんへの介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 入浴後の洗濯物は、ビニール袋に入れて運ぶ。
2 マスクを着けてもらう。
3 個室に隔離する必要はない。
4 介護は素手で行う。
5 ほかの利用者よりも先に入浴してもらう。


正しい対応は1番です。角化型疥癬は高齢者に発症することがある感染症で、痒みが強く、赤い丘疹ができます。感染力が強く、介護者が感染するリスクもあるため、介護福祉職は手袋やマスクを着用し、入浴後の洗濯物はビニール袋に入れて、他の洗濯物とは分けて運ぶことが望ましいです。個室に隔離する必要はありませんが、感染予防のため、他の利用者との接触は避けるように指導する必要があります。素手での介護は避け、手袋を着用して行うようにします。また、ほかの利用者よりも先に入浴してもらう必要はありませんが、介護者が衛生面に配慮し、感染予防に努めることが重要です。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*