残業と長時間労働の真実と虚構!労働時間規制で「働き方改革」は成功するのか




「働き方改革」が叫ばれ、理不尽な長時間労働や非人間的な労働環境を改め、ワークライフバランスを意識する働き方が社会的に要請されている。

過酷な長時間労働で労働者を蝕むブラック企業や、女性の社会進出などによって過重な労働を是正し柔軟な働き方を確保しようとするのは良いだろう。

労働基準法でも以前から労働時間は制限されていた。

残業には割増賃金を払わなければならないとも決められている。

それでも労働を時間で計測するのは簡単ではないことも多い。

時給換算で給料が決まる時給制のパートやアルバイトならまだしも、会社に正規雇用されていれば日々のタスクに追われて労働時間も曖昧になるものだ。

明日までにどうしても終わらせなければならない仕事があれば、就業時間など構ってられないだろう。

残業を禁止したところで、仕事を終わらせず投げ出すわけにはいかない。

同じ仕事でも人によって状況によって必要な時間は異なるだろう。

ある業務とそれに必要な労働時間を明確にできるほど単純なものではないのが実情だ。

成果に応じて報酬を支払う成果給も、いつも上手くいくわけではない。

仕事の成果を客観的に測定できる仕事ばかりではない。

また一組織人として働いている以上、どこまでが個人の成果でどこまでがチーム全体の成果なのか明確でない場合も多いだろう。

労働時間を巡る問題は非常に根が深い。

ここでは労働法における労働時間について詳しく見ていこう。



法定労働時間と所定労働時間


「法定労働時間」とは、法の規制する労働時間をいいます。法律によって労働時間の原則的な上限が定められています。

この法定労働時間は、労働者を長時間労働させることによって利益を増大させようとする経営者に一定の制限を課すことで、労働者が生存の危機にさらされることを防止することが目的です。

1週または1日の法定労働間時を超える労働は、時間外労働といいいます。

時間外労働に対しては、労働に対し割増賃金を支払うこが、使用者に義務付けられています。

「所定労働時間」とは、労働者と使用者の合意によって成立する労働契約で設定される労働時間をいいます。

「所定労働時間」は、法律上の上限である「法定労働時間」以内でなければならず、法定労働時間を超える所定労働時間を設定した場合は、その超過部分に関しては無効となるのが建前です。


法定労働時間は1日8時間、週40時間と決まっているので、所定労働時間を1日9時間と定めてしまうと、法定労働時間を超過する1時間分は無効となってしまうってことですね。


労働基準法32条

1 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。
2 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。


労働基準法13条

この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において、無効となつた部分は、この法律で定める基準による。




法内残業と法外残業


法定労働時間と所定労働時間、実際に働かせた時間である実労働時間のズレをどうするかという問題が生じます。

この問題を考えるにあたって、所定労働時間は法定労働時間以下であるという前提を忘れないでください。

実労働時間が、法定労働時間の範囲内ですが、所定労働時間を超える場合、その超えた労働時間を『法内残業』と言います。法律の上限である法定労働時間の範囲内の残業ということです。

一方で、実労働時間が法定労働時間を超える場合、その超えた労働時間を『法定時間外労働(法外残業)』といいます。法定時間外労働は、法定労働時間を超える残業ですので、当然所定労働時間も超えています。

例えば、所定労働時間が1日6時間の労働者が、1日9時間の労働を行った場合を考えてみましょう。

法定労働時間が1日8時間ですので、8-6=2時間が法内残業となり、9-8=1時間が法定時間外労働となるわけです。


残業には、法内残業と法外残業の2種類があるってことですね。




三六協定と長時間労働規制


法律上の上限である法定労働時間を超える残業は、原則違法です。

しかし、使用者と労働者の過半数で組織する労働組合との間で、所定の協定が締結された場合は、時間外労働が許されることとなっています。

この時間外労働が許容されるための協定は、「三六協定」と呼ばれ、労働基準法36条に基づいています。

三六協定の締結・届出によって、協定の枠内である限り、当該時間外・休日労働について、労働基準法違反による使者用の刑事責任 は生じません。

そして三六協定の効果は、特に限定がない限り、当該事業場の全労働者に及びます。

このことは、たとえ三六協定が労働協約の形で締結されていても、同様です 。

この「三六協定」は、以下のように厳格な要件が課されています。
・「使用者」と、「事業場内の労働者の過半数で組織する労働組合、そのような労働組合がない場合には労働者の過半数を代表する者」との間の労使協定が締結されること

・所定の様式に従った書面で作成された労使協定でなければならない

・行政官庁の労働基準監督署長に届け出なければならない

・事業場単位の労使協定でなければならない
⇒時間外・休日労働を必要とする事由・程度は事業場ごとに異なるはずであるし、時間外・休日労働に関する労働者の意図をできるだけ適格に反映させる必要があるためです

また、三六協定における労使協定には、以下のような内容を定めなければなりません
・時間外・休日労働をさせる具体的事由
・業務の種類
・対象となる労働者の数
・1日および1日を超える期間についての延長しうる時間
・労働させることのできる休日 ⇒所定の休日に労働させる場合も、時間外労働という扱いになります。
・有効期限 ⇒労働協約による三六協定の場合は、労働協約自体の有効期限に服することになります


労働基準法36条

1 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、厚生労働省令で定めるところによりこれを行政官庁に届け出た場合においては、第三十二条から第三十二条の五まで若しくは第四十条の労働時間(以下この条において「労働時間」という。)又は前条の休日(以下この条において「休日」という。)に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによつて労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。
2 前項の協定においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 この条の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させることができることとされる労働者の範囲
二 対象期間(この条の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる期間をいい、一年間に限るものとする。第四号及び第六項第三号において同じ。)
三 労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる場合
四 対象期間における一日、一箇月及び一年のそれぞれの期間について労働時間を延長して労働させることができる時間又は労働させることができる休日の日数
五 労働時間の延長及び休日の労働を適正なものとするために必要な事項として厚生労働省令で定める事項




残業には上限規制がある



36協定さえ結べば、事実上どれだけ残業させても問題ないとの誤った認識によって、当然のように長時間労働が蔓延しました。

過重な長時間労働による精神疾患や過労自殺などが社会問題化したこともあり、2019年4月より残業の上限が法律に定められたのです。

法律上、時間外労働の上限は原則として月45時間・年360時間と定められ、違反した企業には罰則が科される可能性があります。

年間360時間ですので、月平均では30時間の時間外労働がということになります。

法定労働時間が1日8時間、週40時間であることを考えると、月200時間程度の労働時間で収めるのが原則です。

また、「臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合」には、年720時間まで時間外労働が認められるという特別条項も認められます。

年720時間の特別条項を適用するには、36協定において「通常予見することのできない業務量の大幅な増加等に伴い臨時的に限度時間を超えて労働させる必要がある場合」を具体的に定めることが求められます。

特別条項によって、年720時間の時間外労働をさせる場合、以下の点を遵守すう必要があります。
・時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満
・時間外労働と休日労働の合計について、「2か月平均」「3か月平均」「4か月平均」「5か月平均」「6か月平均」が全て1月当たり80時間以内
・時間外労働が月40時間を超えることができるのは、年6か月が限度

実態として無制限であった残業時間に、罰則付の上限が定められたことは、働き方を改善する第一歩です。

それでも仕事を、時間ではなく成果で評価しようとする傾向は、高まっています。

コロナ騒動による在宅ワークの普及で、働いた時間ではなく、働いた成果や結果でしか評価されない時代が迫っているのです。



労働基準法36条

③ 前項第四号の労働時間を延長して労働させることができる時間は、当該事業場の業務量、時間外労働の動向その他の事情を考慮して通常予見される時間外労働の範囲内において、限度時間を超えない時間に限る。
④ 前項の限度時間は、一箇月について四十五時間及び一年について三百六十時間(第三十二条の四第一項第二号の対象期間として三箇月を超える期間を定めて同条の規定により労働させる場合にあつては、一箇月について四十二時間及び一年について三百二十時間)とする。
⑤ 第一項の協定においては、第二項各号に掲げるもののほか、当該事業場における通常予見することのできない業務量の大幅な増加等に伴い臨時的に第三項の限度時間を超えて労働させる必要がある場合において、一箇月について労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させることができる時間(第二項第四号に関して協定した時間を含め百時間未満の範囲内に限る。)並びに一年について労働時間を延長して労働させることができる時間(同号に関して協定した時間を含め七百二十時間を超えない範囲内に限る。)を定めることができる。この場合において、第一項の協定に、併せて第二項第二号の対象期間において労働時間を延長して労働させる時間が一箇月について四十五時間(第三十二条の四第一項第二号の対象期間として三箇月を超える期間を定めて同条の規定により労働させる場合にあつては、一箇月について四十二時間)を超えることができる月数(一年について六箇月以内に限る。)を定めなければならない。




実労働時間の範囲


実労働時間とは、判例によると「使用者の指揮命令下に置かれている時間」とされています。

具体的には、労働者が労働義務から解放される時間である『休憩時間』は、実労働時間には含まれません。

一方で、作業と作業の間の待機時間である『手待時間』は、使用者の指示があればいつでも作業に従事しなければならないので、実労働時間に含まれます。手待時間は、休憩時間ではなく、労働時間になるのです。


仮眠時間は労働時間に含まれるの?


警備員や守衛の業務、鉄道などの運輸の事業、病院における医師や看護婦の勤務など、長時間勤務の中で一定時間仮眠することが許されている勤務形態は多いのが実情です。

仮眠時間においては、労働者は睡眠しており、意識的な活動は何もできません。

そこで、仮眠時間は休憩時間であり労働時間にあたらないのか、それとも手待時間として労働時間にあたるのかが、問題となります。


大星ビル管理事件判決(最判平14.2.28)


労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれていると客観的に評価できる時間です。

実作業に従事していない仮眠時間である不活動仮眠時間においては、労働者が実作業に従事していないというだけでは、使用者の指揮命令下から離脱しているとは認められません。

労働者が労働から離れることを保障されていて初めて、労働者が使用者の指揮命令下に置かれていないものと評価することができるのです。

したがって、不活動仮眠時間であっても労働からの解放が保障されていない場合には、労基法上の労働時間に当たります

仮眠室で待機中に警報・電話などの応対が義務付けられている本件の場合、当該仮眠時間は、会社の指揮命令下にある時間として、労働時間にあたることになります。


たとえ仮眠中でも、電話などの対応が必要とされる場合、完全に会社の指揮命令下から離脱しているとはされないですね。



仮眠中でも労働時間にあたるということですね。




大林ファシリティーズ事件判決(最判平19.10.19)


マンション管理会社に雇用され、住込みの管理業務を行う管理員の労働時間が問題となったのが「大林ファシリティーズ事件」です。

労働者は以下のような労働環境に置かれていました。
  • 管理員室に在室しつつ、始業午前9時、終業午後6時、休憩1時間という業務に従事
  • 業務以外の時間は管理員室隣りの居室にいることを許されていた
  • 指定された始業午前9時から終業午後6時の勤務時間以外も、午前7時~9時および午後6時~10時については一定業務を行うよう会社から指示された。
  • さらに居住者等の個別の要望に対応した業務も行い、会社もそのことを認識していた

このような場合において、どの時間が労働時間となるかが問題となったのです。
労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい、実作業に従事しない不活動時間が労働時間となるか否かは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれていたと評価しうるか否かにより客観的に定まるものです。

不活動時間であっても、労働からの解放が保障されていなければ労働時間となります。 また不活動時間においても、労働契約の役務提供が義務付けられていると評価される場合は、労働からの解放が保障されているとはいえず、使用者の指揮命令下に置かれています。
以下の理由により、休憩時間を除く午前7時~午後10時の時間は労働時間となり、午前7時~9時および午後6時~10時の時間の労働は時間外労働となるとされました。
  • 会社は、午前7時~9時および午後6時~10時の時間についても一定の業務に従事すべき旨指示し、管理員はそれに従って業務に従事していた
  • 管理員は、居住者等から管理上の要望が出される度に、対応する必要があり、随時に対応すべく事実上待機せざるをえない状態に置かれていた
  • 会社は、管理日報等の提出を受けて事実を認識し、居住者等の要望への対応について会社による黙示指示があった
  • 管理員は、休憩時間を除く午前7時~午後10時の時間、管理員室隣りの居室における不活動時間も含め、本件会社の指揮命令下に置かれていたといえる




ミーティング、朝礼、点呼、着替時間は労働時間?



  • 勤務が交替制の場合の引継ぎや作業開始前のミーティングは、通常は使用者の指揮監督の下でなされるから、労働時間です。
  • 朝礼・点呼の時間に関しても、強制的なものである限り、労働時間です。
  • 機械の点検-整備、作業場の清掃・整頓に要した時間:使用者の明示の指示がある場合、または法令により命じられている場合は、労働時間に含まれます。
  • 作業後の入浴時間:坑内労働者の入浴についても労働時間と認められません(行政解釈)。
  • 研修・訓練への参加の時間:使用者により参加を指示し、不参加者に対して就業規則上の制裁などの不利益な取り扱いがなされる場合は、労働時間と扱います(行政解釈)。
  • 研修・訓練への参加の時間:労働安全衛生法に基づく安全委員会などの会議への出席の時間、安全衛生教育に要する時間、特殊健康診断のための時間は、労働時間に含まれます(行政解釈)。


三菱重工長崎造船所事件判決(最判平12.3.9)


業務を行うにあたり、使用者が保健衛生上または安全上、一定のユニフォームの着用を義務付けている場合や、法令により保護具・保護帽・作業衣の着用が義務付けられている場合などがあります。

このような業務上の必要性から着替が必要とされる場合において、これらの着脱に要した時間が労働時間といえるか否かが問題となります。

【業務の流れ】
事業所内に入門して始業時刻前に更衣所で作業服に更衣⇒安全衛生保護具を装着⇒徒歩で作業場へ向かい始業時刻に作業場で始業⇒終業時刻に作業場で終業⇒終業時刻後に作業場から徒歩で更衣所に戻り更衣所で保護具脱具⇒手洗い・洗面・入浴

通勤服に更衣後退門との業務形態が就業規則で定められていた場合の労働時間の考え方については、以下のようになります。
労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間です。
労働時間にあたるか否かは、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価しうるか否かによって客観的に定まるものです。
したがって、労働契約、就業規則、労働協約などの定めにより、労働時間にあたるか否かが決せられるものではありません。
労働者が、就業を命じられた業務の準備行為等を事業所内で行うよう使用者に義務付けられ、又はこれを余儀なくされていた場合は、その行為がたとえ所定労働時間外に行うものとされていたとしても、特段の事情のない限り使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるので、その行為に要した時間は、それが社会通念上必要と認められる限り、労働基準法上の労働時間となる。
本件における作業服への更衣、安全衛生保護具着脱、更衣所と作業場の往復時間は、使用者の指揮命令下に置かれたものとして労働時間にあたります。

入退場門と更衣所の往復、手洗い・洗面・入浴、通勤への更衣時間は、使用者の指揮命令下に置かれたものではなく労働時間にあたりません。




労働時間になるかどうかは、「使用者の指揮命令下に置かれているかどうか」で判定するんですね。


着替や朝礼点呼、社内研修なども、基本的には労働時間と解釈されるわけですか。




長時間労働ろブラック労働の真実


「働く」ということは、辛いことが多いものですが、働く時間だけが問題なのでしょうか。

常軌を逸した長時間労働や、過酷なノルマ、過度なプレッシャーで、心身に不調をきたす人もいます。

それでも、自ら率先して、長時間労働や厳しい労働に勤しむ意識の高いビジネスパーソンもいます。

同じ仕事をしても、負担に耐え切れずにキャパオーバーに陥る人もいれば、軽々こなしてしまう人もいます。

一日10時間の労働が、永いと感じる人もいれば、まだまだ働き足りないと思う人もいるでしょう。

仕事が溜まっていたり、期限が迫っている仕事を抱えていれば、長時間労働なんて気にしてる余裕もなくなるでしょう。

つまり、ブラック企業や長時間労働の捉え方は、その人の主観や環境に大きく左右されるのです。

毎日終電まで仕事することが当然の環境を経験した人からは、毎日定時に帰ったり、少し残業するだけで辛そうにしている姿は甘えていると映るでしょう。

プライベートを犠牲にして、遅くまで働く価値観が、まったく理解できない人もいるかもしれません。

厄介なのは、その人が置かれている状況や価値観によって様々な労働時間に対して、一律な基準が設けられていることです。

自ら好んで長時間労働に勤しむ志の高い人を、一律の時間で規制するのは、労働意欲や成長を阻害します。

もちろん、労働という心身に負担のある行為を行う以上、それが過重にならないようは規制や配慮は必要でしょう。



「やらされている」からブラック企業だと感じてしまう


過酷な労働で労働者を蝕むブラック企業ですが、ブラック企業の本質は、「やらされている」ことにあります。

自ら好きな仕事を、率先してやっている場合に、ブラック企業と批判する人はいません。

また近年は、労働時間に関する規制も厳しくなり、従来はブラック企業と言えなかった程度の働き方までブラック企業と言われることも少なくなくなりました。

もっとも客観的に明らかに尋常じゃない働き方も存在するのは事実ですので、常軌を逸した過酷な労働は厳しく咎められるべきです。

しかし、 特に急成長を遂げたベンチャー企業では、多くの社員が、厳しい労働に対しても、高いモチベーションをもって、率先して生き生き働いている姿を目にします。

どうせ働くなら、やりたくもない仕事を嫌々やるよりも、時間を忘れて生き生き働ける、やりがいのある仕事を見つけるのも素晴らしいはずです。



過酷な労働がもたらす意外な効果


ワークライフバランスを重要視する世の風潮もあり、過重な長時間労働を称賛することはタブー視される傾向にあります。

それでも、厳しい環境でもキャッチアップしていこうと必死にもがき苦しんだ経験は、意外に重宝する場合も多いものです。

毎日終電近くまで働き、時に徹夜まで強いられた環境で仕事をしていると、夜の8時や9時に帰宅する生活にゆとりすら感じます。

逆に毎日定時で上がるのが当然の労働環境で過ごした人は、少し残業するだけでも億劫に感じてしまうでしょう。

人間は、どんな環境にも適応しようとする生き物ですので、ぬるま湯に浸かっていると、その生ぬるい環境が当然だと錯覚します。

逆に厳しい環境に必死で適応しようとすると、その過酷な環境が当然だと思ってしまうのです。

残業や長時間労働も一種の習慣性のあるものであり、ブラックなる労働環境に適応してしまうと感覚がマヒすることも多いはずです。

もちろん、会社による労働者の使い潰しや、効率性の乏しい長時間労働は厳しく咎められるべきです。

しかし、過酷な環境で限界まで自分を追い込んだ経験によって、自分の許容できる限界値を引き上げられ、多少厳しい事でも大した苦痛を感じなくなります

厳しい環境で必死に食らいつくような経験も、時にはいいのかもしれません。

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