出生率低下による少子化と、平均寿命の延びによる高齢化による「介護市場」の拡大は止まらない。
高齢者の増加による介護需要の増加は、介護現場の深刻な人手不足を招いている。
それでも、劣悪労働と低待遇の悪いイメージから、新規人材採用も容易ではなく、職員の定着率も悪いのが現状だ。
しかし利用者が前向きに自分らしく生活できるようにサポートする介護の仕事には、他では味わうことが出来ないやりがいもある。
利用者やご家族からの感謝の言葉は何よりの励みだろう。
これからの社会に必要不可欠な介護業界と介護のお仕事の真相に迫ってみよう。
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)とは、常時介護を必要とし、在宅での生活が困難な高齢者に対して、生活全般の介護を提供する施設です。略して「特養」とも呼ばれています。
特別養護老人ホームでは、入浴、排泄、食事などの介護、その他の日常生活の世話、機能訓練、健康管理及び療養上の世話を行います。
また、特別養護老人ホームのうち、利用者が可能な限り自立した日常生活を送ることができるよう、定員29名以下の施設を「地域密着型介護老人福祉施設」と呼びます。
食事や排せつ介助など、利用者とのコミュニケーションを通じて、自分の成長を実感できる
性別 | 女性 |
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年齢 | 36歳 |
勤務場所 | 特別養護老人ホーム |
勤務期間 | 36歳から3カ月 |
資格 |
毎日の起床から食事、排せつ、就寝中の体位交換まで、介護を必要とする方の生活のお手伝いをすることで、私は誰かの役に立てていることを実感できます。
日によって利用者さんの機嫌や体調の起伏はありますが、たまたま調子が良いときでも「いつも助かるわ、あなたがいてくれると嬉しい、ありがとうね」と言われると、日々の辛さも忘れるくらいに嬉しいです。
もともと引っ込み思案でコミュニケーション力に自信がなかったのです。
それでも、利用者さんと毎日接することで、その人のことを知り、また自分の引き出しがどんどん増えていくことで、利用者さんにとっても自分にとっても気持ちのいい対応ができるようになっていきました。
介護職は自分の成長を実感しやすいです。
やはりつらい、しんどいと思うときの方が多いですが、そんな時も同僚スタッフと励まし合いながら乗り越えることで、自分が強くなっていることに気づいたときには、介護職にチャレンジしてみてよかったと感じます。
また、自分の親や自分の将来が具体的に想像できるため、これからの人生に対して心の準備ができるのが介護職についてよかったと思う点です。
一方で、時間に追われながら利用者さんの心と体のケアをしなければならない大変さはあります。
私の職場では10人いるフロアを1人で見守りながら排せつケアに回ったり、食事の準備をしたり、検温、水分提供などしていました。
作業の途中で利用者さんのお話を聞かなければならない場面もあり、一人に時間をかけているとほかの利用者さんに迷惑がかかるため、バランスをとるのにすごく気を遣います。
ましてや夜勤になると20人を一人で対応しなければなりません。
一人で立ち上がるのが危険な利用者さんが何度も起きだして来たり急変者が出たりすると休憩する余裕もなく、明け番が出勤するまで本当に大変です。
また、利用者さんのお世話に追われて申し送りに不備があるなど、スタッフ同士やナースとの情報共有が疎かになると重大な事故につながってしまいます。
事故には至らなくてもヒヤリハットとして報告書を作成しなければならなくなり、手間が増えて利用者さんに接する時間が足りなくなってしまうという悪循環が起こりがちです。
利用者さんの中には暴力をふるう方や介護拒否の際にすごい力で掴んでくる方などもいて、いつも体中がアザやひっかき傷だらけでした。
首筋に噛まれた跡があるのを旦那に見つかったときは少し気まずかったです。
介護療養型医療施設
介護保険制度に則って課題を発見し、必要な援助や申請を行う介護支援専門職員の仕事
性別 | 男性 |
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年齢 | 48歳 |
勤務場所 | 介護療養型医療施設 |
勤務期間 | 27歳(2017年)から |
資格 | 社会福祉士、主任介護支援専門員 |
フルタイム(1~2年目) | 年収150万円 |
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フルタイム(3~6年目) | 年収200万円 |
フルタイム(7年目~) | 年収300万円 |
私は現在居宅介護支援事業所で、介護支援専門員として勤務しております。
ある日突然家族が介護を必要とする状態になった時に、介護保険制度について説明して申請などの必要な援助を行います。
介護が必要な方と介護をする方の日常生活の支障になっている課題を分析して、その課題を解決する為に一緒にサービスを選択したりサービス計画書を作成するのです。
本人・介護者・各事業者とサービス担当者会議を開催して、サービス計画書の内容を理解して共有します。
毎月1回は居宅を訪問して本人・介護者と面談し、各事業者が課題の解決に向けてサービスを提供しているか、本人・家族に新たな課題が発生していないかなどを確認するためにモニタリングです。
新たな課題が発生した時は一連の業務を行って、サービス計画書を作成し直します。
6ヶ月毎に評価を行って、本人・介護者と一緒に新たなサービス計画書を作成します。
始めは在宅生活・介護に対して不安を感じていた本人・介護者が、介護支援専門員が介入する事で在宅生活・介護ができるようになり、その人らしい生活を実現する為のお手伝いができた時にやりがいを感じます。
介護保険制度に沿って業務を行っているので、どうしても「できること・できないこと」があります。
介護支援専門員は本人・介護者にとって第三者になるので、家族の協力が無いと在宅生活・介護は成立しません。
本人・介護者の関係が悪いケースでは、両者の板挟みとなり支援が上手くいかない場合が多くて苦労しています。
介護サービスを利用する為には、1割~3割の自己負担が必要です。
有料老人ホームなどに入居する場合は、居住費や食事代などの自己負担が高額です。
経済状況によって必要なサービスを利用できない場合に、サービスを調整するのに苦労しています。
最近は本人・介護者ともに高齢で説明した内容を理解してもらえなくて、県外在住の子供や親戚とやり取りが必要になる時もあります。
各種制度の申請や契約能力が無い本人の代わりの契約は、家族でなければ行う事ができません。
新型コロナウイルス感染拡大によって、県外在住の方が帰省できない状況が続いています。
電話・郵便・FAXなどで県外在住の方とやり取りしていますが、本人・介護者の現状を見てもらえない状況で現状を理解して頂くのに苦労しています。
病院等の医療機関での介護のお仕事
病院などの医療機関でも介護職は活躍しており、「看護助手」「介護補助者」として求人が出されています。
病院で働く介護職の仕事内容は、患者さまの生活支援や医師・看護師のサポートが中心です。
専属の介護士がいない場合、看護師が自ら介護のお仕事をすることもあります。
介護施設は入居者の生活を支援する場所ですが、病院は病気や怪我の治療をする場所です。
病院に勤務する介護職は、自主的に動くよりも医師や看護師の指示を受けて業務にあたるのが基本となります。
体の自由が利かず自己嫌悪に陥っている患者さんの、自主性を尊重した介護で感謝された時の喜びは格別
性別 | 女性 |
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年齢 | 25歳 |
勤務場所 | 病院等の医療機関 |
勤務期間 | 22歳(2018年)から1年間 |
資格 | 福祉住環境コーディネーター |
フルタイム | 年収300万円程度 |
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私の働く病院では、脳卒中や外傷での手術後にリハビリをするために入院してくる方が多くいらっしゃいました。
リハビリ専門の病院であるため、患者様は1日3時間のリハビリを受け、自主トレーニングを行ったりと大変な日々だと思います。
そんな中で入浴や着替えの手伝い、食事の配膳や休憩時間の共有を行っていると、患者様が日々回復していく姿を間近で見ることができます。
それと同時に患者様の愚痴や不安を聞くことも多くありました。
着替えを手伝っている際に「こんなこともできないなんて、本当に情けないよね。」と悲しそうに話す患者様をみて、私にもできることはないかと思うようになります。
手伝うことはできても、患者様自身が自力でできるようにどうしたらいいのかを考えたことはあまりなかったのです。
そして担当の作業療法士さんや看護師さんに相談し、その方の介助方法や声掛けの仕方などを話し合い、毎日朝晩練習を重ねたところ、その患者様は一人で着替えができるようになったんです。
「あなたがいてくれたからよ。ありがとう。手伝ってちゃっちゃと次の人も行けたのに、見守ってくれて、本当にありがとう。」と言ってくださったときの嬉しさは忘れられません。
すべての患者様が、話の通じる相手ではないといった点ではずいぶん苦労しました。
失語や高次脳機能障害を併発している方では意思疎通が困難であり、易怒性だったり脱抑制だったりする場合が多いのです。
着替えやトイレをお手伝いしようとしても、大きな声で拒否されたり、暴力的になったりする患者様がいるため対応はとても大変でした。
機嫌のいい時を見計らって入浴に誘導したり、眠ったときにこっそりおむつ交換をしたり、とにかく刺激しないようにしなくてはならないというのが大変です。
介護職に限った話ではないですが、職場のお局が多い印象があります。
主婦さんの権力が非常に強く、若い理学療法士さんや看護師さんにもなんでも言いたい放題です。
患者様の日々の様子も違うので、作業の進み具合も日によって違いが出てきてしまいます。
そんなこと関係なく茶々を入れてくるのが日常です。
スピードが速いことが仕事ができると勘違いしている人もいて、丁寧さや完成度を考えない人がいて気になってました。
そんな人の対応は患者様にも伝わるので、誰からも評判は良くなかったですけど。
ほぼ全介助の患者さんに対して毎日体力勝負の重労働の中で感じる確かな誇り
性別 | 女性 |
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年齢 | 26歳 |
勤務場所 | 病院等の医療機関 |
勤務期間 | 21歳(2017年)から2年間 |
資格 | 看護師 |
フルタイム | 年収300~400万円程度 |
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ほぼ全介助の患者さんだったので、オムツ交換・体位変換・車いす移動・着替え・入浴介助等すべてのことをしていました。
オムツ交換は日中は大体5~6回らいで、排泄が漏れたりするとイレギュラーでオムツ交換と着替えがあります。
便処置等がある日には、それに加えて一回プラスのオムツ交換です。
普通の病棟だと介護師等がおられるのですが、看護助手さんが数名しかいなかったため、介護の役割りもほとんど看護師がしていました。
入浴は日曜日以外、午前中と午後に分けて1~2時間ごと実施し、全介助のためリフトトロリーを使用し、看護師2~3人で車いすから抱っこでの移動です。
日中の検査や散歩など車いすはしょっちゅう使用しますので、一日に移乗は何度もします。
体位変換は2~3時間おきなので、夜間帯にもかなりの人数を体位変換しなければなりません。
全介助のため看護師二人にて体位変換を実施するかたもいらっしゃいました。みんなで協力して介護している感じです。
実際に介助をするので、患者さんや家族の方から感謝の声を直接聞くことができます。
それでもとにかく体が疲れます。
私は若い方でしたが、腰を痛めました。
私以外にもほとんどの看護師、看護助手の方が腰を痛めていたように感じます。
中にはコルセットをしている方もいて、ヘルニア診断されている方もいらっしゃいました。
ボディメカニクスは十分利用していますが、それにしても毎日の車いすへの移乗とリフトトロリーへの移乗、体位変換を何十人もしていたら、体はだんだんと重くなります。
軽い方だけではなく、重い体重の方は尚更きつかったです。
入浴介助が一番体力的にやられました。
とにかく冬でも汗がすごく出るくらい熱いのと、決められた時間以内に入れないと結局仕事が終わらなくなってしまうので、時間と体力勝負です。
患者さんがお風呂から上がって、気持ちよさそうにしているのを見ると頑張ってよかったとは思いますが、それにしてもきつかったです。
想像を超えるほど大変な介護の仕事でも、患者さんやご家族からの感謝の言葉が何よりの励み
性別 | 女性 |
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年齢 | 38歳 |
勤務場所 | 病院等の医療機関、介護老人保健施設、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)、グループホーム、デイサービス(通所介護)、デイケア(通所リハビリテーション) |
勤務期間 | 18歳(2002年)から10年間 |
資格 | 介護福祉士 |
フルタイム(1~3年目) | 年収260万円程度 |
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フルタイム(4~10年目) | 年収280~290万円程度 |
入院している患者さんの日常生活のケアをおこなってました。
具体的には、朝起こす事から始まります。
着替えを希望している方には着替えのお手伝い。洗顔ができる方は側で見守り、出来ない方には、温かいタオルで顔を拭いてあげます。髪の毛を整えて、車椅子へ移乗します。ベッド上で食べる方は、寝具を整えエプロンをつけます。ご飯が来る前に、水分補給。水分にとろみが必要な方には、とろみをつけます。とろみは患者さんごとに、度合いが違うので注意です。
配膳前に体操をします。口をしっかり動かして唾液を分泌させ、誤嚥しないようにするのです。
配膳車を食堂に取りに行き、配膳を行います。治療食の方が多いので、間違えないように気をつけて配膳。
配膳が終わったら、食事介助です。まんべんなく食べていただけるように、一口の量が多くなり過ぎない様に、気をつけながら食事介助を行うのです。場合によっては、ご飯に薬を混ぜる事もあります。
介護のやりがいは、ありがとうと言って頂ける事と聞くことが多いですが、私もそう思います。
介護の仕事って体力はいるし、汚い仕事もあるし、危険と隣り合わせです。そして、想像以上に事務仕事が多い事です。
それでも頑張れるのは、患者さんからの感謝の気持ちだったり、昨日出来なかった事が今日出来る様になったりだと思います。
ご家族からの感謝の気持ちも嬉しいです。
それでも心が折れる事もあります。職場の人間関係です。
女性が多い業界なので、妬み僻みイジメは当たり前の様にありました。
主任や係長が特定の人を優遇したり、その逆に特定の人を冷遇することもあります。陰口悪口も日常茶飯事です。
それを毎日のように見てると、次は私の番じゃないかなと怯えて、言いたい事を言えなくなってしまったり、上司の顔色をうかがうようになってしまいました。
患者さんの為にもっと良いケアをしたいのに、したくても出来ない心の葛藤がいつもあるのです。
私は介護業務は好きでしたが、もう2度と介護業界に戻りたいとは思いません。
デイサービス(通所介護)
デイサービス(通所介護)では、利用者が通所介護の施設(利用定員19人以上のデイサービスセンターなど)に通い日帰りでのサービスを受けます。
施設では食事や入浴などの日常生活上の支援や、生活機能向上のための機能訓練や口腔機能向上サービスなどを受けるのです。
生活機能向上グループ活動などの高齢者同士の交流もあり、施設は利用者の自宅から施設までの送迎も行います。
利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるように、日帰りで介護サービスを受けられるのがデイサービスの特徴です。
自宅にこもりきりの利用者の孤立感の解消や心身機能の維持、家族の介護の負担軽減などを目的としてしています。
介護の現場では、職員と利用者の相性だけでなく、利用者同士の相性を見抜くことが大切
性別 | 女性 |
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年齢 | 35歳 |
勤務場所 | デイサービス(通所介護)、介護老人保健施設 |
勤務期間 | 24歳(2010年)から2年間 |
資格 |
フルタイム | 年収240万円 |
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私のデイサービスの職場は、ほとんど介護が必要ない方々ばかりの職場でしたが、朝の入浴介助の時に「この人がいい」と自分が指名されるのはとても嬉しかったです。
利用者の方に出すお昼のお食事やお菓子なども、その日の担当者が作るスーパーなどで調達していました。
食事やお菓子を提供する際も「〇〇さんの食事が美味しいから、休まずにちゃんとデイに通うわ」と言ってもらえるのは、作りがいがあります。
ほとんど介護が必要ない職場でしたが、朝の送迎、到着した人からの入浴介助やお昼ご飯の用意、毎週楽しんで体を動かしてもらえるような体操、遊びを考える、おやつの準備、帰りの送迎など一日動き回っていることが多く、大変だと感じていました。
それでもやはり利用者様とお話をしていて、「偉いね、貴女がいるからここのデイに通っているよ。私がデイに来るときは必ずいてね。」と優しい声でほめて下さったり、お話してくださったりするとこの仕事をやっていて良かったと感じるのです。
またデイサービスに通い始めたばかりの利用者様が、周りの雰囲気になじめず居心地の悪そうにしていたのが、利用者の皆さんと打ち解け「デイに来るのが楽しみなの」と笑ってお話してくれるのを聞くと嬉しくなります。
一方で、利用者様相手のお仕事なので、やはり相性が悪く、利用者から嫌われてしまうとその後の介護が大変です。
人なので相性は仕方がないとですが、私の場合は「若いから介護の知識が無さそうで、介護してもらうのが怖い」「体形が細いから、安心して身を任せられない」という印象を持たれがちでした。
若さや体形などは努力ですぐにどうにでもなるものではないので頭を抱えます。
また職員自身の相性だけではなくて、利用者同士の相性というものもあります。
例えば、新しい職員がうっかりとその相性の悪い利用者様同士を隣同士の席にしたり、
朝のお迎えや帰りの送りの時に、一緒の車にしてしまうと、
すぐに喧嘩、そして職員へのクレームがすぐに入ってしまいます。
そのため仲の悪い利用者様同士をいかに同じ空間にさせないか、送迎やデイルーム内の距離間の調整にはとても気を遣いました。
また、こちらが見て分かりやすく仲が悪かったり喧嘩していたりすると、相性の悪さを気づけます。
しかし我慢してしまう方では、何も言わないで限界まで我慢して朝お迎えに行った時に「実はあの人が居ると思うとデイに行きたくなくて…」と涙ながらに話されることもあります。
すぐに気づけない方の場合は、もっと注意深く観察しないといけないなと、人相手の仕事の大変さを感じました。
介護付き有料老人ホーム
介護付有料老人ホームは、都道府県から「特定施設入所者生活介護」の指定を受けた有料老人ホームで、介護サービスの提供を義務付けられています。要介護者3人に対して、介護スタッフが1人以上配置されています。 介護付有料老人ホームは、「一般型特定施設入所者生活介護」(一般型)と「外部サービス利用型特定施設入居者生活介護」(外部サービス利用型)に分かれています。 「一般型」は、ホームのスタッフが「特定施設入居者生活介護」によりサービスを行います。24時間体制で、必要な介護を受けられます。費用も介護度別による定額制なので安心です2)。 一方、「外部サービス利用型」は、生活相談、ケアプランの作成や安否確認などはホームのケアマネージャーやスタッフが行い、実際の介護サービスは外部の事業者(訪問介護事業者、訪問看護事業者、通所介護事業者等)がケアプランに応じた介護サービスを行います。外部サービス利用の場合、外部委託部分が利用した分だけ料金がかかります2)。
入居者が日常生活で感じるストレスを忘れてくれる入浴介助は、介護士にとっても学びの場
性別 | 男性 |
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年齢 | 29歳 |
勤務場所 | 介護付き有料老人ホーム |
勤務期間 | 21歳(2014年)から1年間 |
資格 | 介護職員初任者研修、ホームヘルパー二級 |
フルタイム | 年収310-330万円 |
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介護を行う際、入居者様それぞれの身体状況を把握しておかなければいけないのです。
特に入浴介助を行う際は床で滑って転倒などのリスクが高いためとても気を遣かったり、入浴拒否をされる方がいます。
なおかつ時間との勝負な一面もあるので大変なのです。
実際ご入浴されている入居者様は、今までの経験上お湯に入って上がるころには今までの経験上気持ちよさそうにされていることがほとんどでした。
施設内で楽しく過ごされている方とそうでない方もいます。
入浴時のように日々の生活の中で、快適に過ごして頂ける瞬間が少しでもあればなと思い働いているとやりがいを感じるのです。
介護士としての知識やスキルが増えるのも入浴介助です。
心身の疾患に一番気が付けるのが入浴介助の時間なので、どこか問題がないか慎重に皮膚などの観察を行い、何か問題があれば施設全体で情報を共有し、今後のケアについて考えていきます。
入浴の際は入居者様によって歩行の仕方や手すりの使い方、入念に洗う個所の把握など様々ですので様々なケースを学ぶことができるのです。
介護というのは認知症の方と接するので、その場合入居者様お一人お一人の世界観が違ってきます。
それぞれ自分らしく生きるということを大切にするところが大変になってくるのです。
職員の数が多ければ、入居様を手厚くご希望通りにおもてなしできます。
しかし入居者様にたいして職員の数が少ないので、どうしても長い時間車いすで座って待っていただいたりという状況がが日常的に発生してしまいます。
そうなるとなんで待たされているかわかっていただけなかったり、お待ちいただいてる間に頻繁にお声掛けをしないといけない場面が多く、ストレスを感じる入居者様も多いです。
例えばお食事後、車いすで自走が可能な方でも常に所在確認や口腔ケア、トイレ介助を行いベッドまでお連れするという事が必要な入居者さまもいます。
ケアを適切に行い記録する必要と安全考慮するために、お一人ではお部屋に戻っていただくことができない状況の場合もあります。
そういったことを都度説明するわけではないので、状況によってお声掛けの仕方が違ってくることが難しいです。
介護老人保健施設(老健施設)でのお仕事
介護老人保健施設とは、要介護者であって在宅復帰を目指している方を対象とし、可能な限り自立した生活を送ることができるよう、リハビリテーションをメインとする施設です。略して「老健」とも呼ばれています。
施設によっては「老人保健施設」、「介護老人保健施設」と名称が混在していますが、どちらも同じサービスを提供する介護保険の給付対象施設です。日常の介護を受けながら、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などによるリハビリ、医師や看護師による医療を受けられます。
異業種から転職し、介護業界の苦労ややりがいを感じ続ける日々
性別 | 女性 |
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年齢 | 36歳 |
勤務場所 | 介護老人保健施設、デイケア(通所リハビリテーション) |
勤務期間 | 26歳(2012年)から5年間 |
資格 | 介護福祉士 |
フルタイム(介護老人保健施設) | 年収260万円程度 |
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フルタイム(デイケア) | 年収230万円程度 |
介護老人保健施設では食事介助、入浴介助、排泄介助を行っていました。
食事介助や排泄介助は嫌がられることもありましたが、入浴介助は入浴した後に入って良かった、さっぱりしたという声を頂く事が多く嬉しかったです。
お風呂嫌いな方でも説得し入って頂くと、入る前とは別人のように顔が穏やかになるので見ていて楽しかったです。
レクリエーション委員の委員長になった事があり、色々企画や準備をして利用者さんに好評頂けると次も頑張ろうと思いました。
また施設の全体行事で美術担当をした時があり、利用者さんと色々な飾り物を作った時もやりがいを感じます。
もともと私はデザイン系の仕事に就いていたため、その技術を活かして喜んで貰える事が好きでした。
デイケアでも行っているレクリエーションが、マンネリ化しないように色々考えて楽しんでいただけるように努力はしていたのです。
会社を辞める際に何人かの利用者さんに「辞めないで」「あんたが一番良かった」「いなくなるのは困る」と言って頂けたのが、頑張ってきたことを認めてもらえた気がして少し嬉しかったです。
他の業種からの転職だったのですが、教育体制が整っておらず大変苦労しました。
たまたま私の入った会社がそうかもしれませんが、人によって教え方がバラバラだし1回見て覚えてという先輩が多く、利用者さんとの関わりより介護職員との関わりがストレスでした。
利用者さんとの相性は悪くない方でしたが、やはり人同士なのでどうしても私のことを受け付けてくれない方もいます。
笑顔で接するように心がけていましたが、最後まで関係が改善されることはありません。
施設でインフルエンザやノロウィルスが流行った時は大変でした。
隔離エリアに行く際には自分も感染したらどうしようととても不安です。
利用者さんの中には私と体質が似ているのか、その方が罹ると私も感染することがありました。
夜勤をやっていた時はペアになる人によって疲労度やストレスが全然違います。
サボる人もいてその人と組んだ時は朝方フラフラになっていました。
介護老人保健施設もデイケアもですが、家族の方が説明しても状況をあまり理解してくださらない人がいて困ります。
介護老人保健施設では差し入れ禁止なのに差し入れをして、それを喉に詰まらせた利用者さんが数人いました。
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)でのお仕事
認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は、認知症のある要介護者を対象とした介護施設です。
共同生活住居において、家庭的な環境と地域住民との交流のもとで、介護スタッフによる入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行います。
それによって利用者がもっている能力に応じて、自立した日常生活を営むことができるようにする目的で提供されるサービスです。
認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は認知症の人だけのケア付き住宅です。
1つの共同生活住居に5人~9人の少人数の利用者が、介護スタッフとともに共同生活を送ります。
24時間の専門的援助体制のもと、料理や買い物などの家事に参加するのです。
形態としては民家型、アパート型、ミニ施設型など、さまざまです。施設によっては、1ユニット9名以下ですが、2ユニット以上のところもあります。
利用者は、原則として、施設の所在地の市町村に住んでいる認知症要介護高齢者です。要支援1の人は利用できません。
認知症対応型共同生活介護(グループホーム)を利用している間は、居宅療養管理指導を除く、介護保険の他の居宅サービスを利用することはできません。
チームで密に情報を共有し、その人らしさを引き出すお手伝いをするのが介護の醍醐味
性別 | 男性 |
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年齢 | 41歳 |
勤務場所 | グループホーム、デイケア(通所リハビリテーション)、病院等の医療機関 |
勤務期間 | 29歳(2009年)から |
資格 | 介護福祉士、介護支援専門員 |
パートタイム | 時給1000~1500円程度 |
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フルタイム | 年収400万円程度 |
様々な要因があって社会的弱者となってしまった方の、その人らしさを引き出すお手伝いができた時に大きなやりがいを感じます。
初めはインテークとしてプライマリインタビューやアセスメントを実施します。
年齢や性別、出身地などはあらかじめ調べておくか、その場で聞き取っていきます。
そしてその方に合った話題や現状からラポール形成を図り、その方が表出された言葉や表現を重要視するのです。
本人の要望する必要な介護と、本人の気付かない必要な介護、そもそも不必要である介護をまとめていき実践に入っていきます。
実際にやってみないと分からないこともたくさんありますので、その都度本人様と相談しつつ調整です。
もちろん同様に他職員も同じく接しているわけであり、情報共有を行いチームで介護を行っていきます。
それらが上手く機能し、「その人らしい生活ができているんだろうな」と皆が感じる時にやりがいを感じるのです。
ただし介護は医療と違い根拠がない感覚的なものであるため、常に観察、推察、洞察が必要でしょう。
これらを踏まえて「あ、この方は居心地よくすごされているんだな」と感じる時はうれしく感じます。
スタッフそれぞれに「介護とは」という考えがあり、それらをまとめていくことは大変です。
自身は「これでよい」と思っている言葉がけであったとしても失礼に当たることがあります。
医療と異なり根拠足りうるものがない介護の正解は無数です。
同時に不正解も混在します。
例えば介護士Aのトイレ介助が正解だとしても、介護士Bが全く同じように介助しても正解になりえないことはよくあります。
Aだと上手くいくがBだと拒否が強いという現場あるあるです。
この場合介護士Aと介護士Bの性別、年齢、性格など人それぞれが存在しているからこそ起こりえることなのでしょう。
よって介護士Bにとっての正解を追求していかなければなりません。
これは個人対個人のミクロとしての大変なことであると言えましょう。
また組織全体としても介護計画、ケアプランに則った上での目的、目標をしっかりと把握せねばなりません。
各職員が理解し、同じ方向を向いて仕事にあたらねばいけません。
自身のやり方がこうだから…と違う方向を向いている職員がいると目標達成できないのです。
職員全員に同じ方向を向かせる。こちらはマクロとしての大変さだと感じます。
このようにミクロ、マクロの場面で大変なことは常に存在しているのです。
ご家族がこれまでの苦労から解放され、利用者が残された生活を人間らしく全うできるお手伝い
性別 | 男性 |
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年齢 | 49歳 |
勤務場所 | 介護付き有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)、グループホーム |
勤務期間 | 28歳(2001年)から21年間 |
資格 | 介護福祉士、介護支援専門員 |
フルタイム(ヘルパー2級) | 年収250万円程度 |
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フルタイム(介護福祉士) | 年収350万円程度 |
フルタイム(介護支援専門員) | 年収400万円程度 |
グループホームでは、認知症のご利用者様の居住ホームでの見守り、健康管理日常生活に関わる補助をおこなっています。
認知症の症状や利用者様のできることできないことに合わせてお着替えの補助を行い、トイレや排泄のお手伝い及び介助を行うのです。
他のスタッフと連携しながらお食事の形態を統一して提供し、介助を交えながら混ぜ込みなど注意しながら見守りを行います。
利用者様の気持ちに寄り添いながら笑顔を絶やさず楽しく会話をしながら、生活の中での役割を一緒に実施するためのフォローをすることを心がけるのです。
入浴やお着替えの際にお手伝いすべきことをしながら、全身の皮膚の状態や表情を見ながら健康状態の観察を行い必要に応じて医療機関へ繋いでいきます。
夜間帯は夜勤スタッフが一定の間隔で利用者様の睡眠状況を観察、トイレや排泄の補助を行い安全に朝を迎えられるように見守りを行い必要に応じた介助を実行。
食事・入浴・排泄の他にも、利用者様に楽しみを感じていただけるようなレクリエーションやお散歩などを行い気分をリフレッシュしていただくのと共に健康維持に努めています。
介護スタッフは大変というイメージが付きまとうでしょう。大変なことばかりなので心が折れそうになることはよくあります。
排泄解除で排泄物を直に見たりしなければならず、慣れないうちは大変です。
排泄物の状態を見て利用者様の体調の変化に気づけるので、医療機関に繋いで一命を取り留めたというケースもありますのでしてやったりという思いです。
体調の変化で突然の別れも辛いものです。
ですがそこに至るまでの対応を他のスタッフと共有しながらできる限りの対応を行い、利用者様の寿命を全うさせて差し上げた充実感は何事にも変えられません。
施設入居に至るまでご家族様が背負った苦労から解放され、利用者様がホームでの生活で笑顔で過ごされている姿を見て涙を流して喜んでくれるんですね。
施設に入居させるということにまだ罪悪感なようなものをご家族は持っておられます。
この選択は間違ってなかったと安心してくださる。そういう流れでご家族様との信頼関係を保つことができます。
介護予防通所リハビリテーション(デイケア)でのお仕事
介護保険制度において、要支援者が要介護状態になることを防ぐ、または今よりも状態を悪化させないなど、予防を目的としている通所系サービスは、介護予防サービスの中心的なサービスです。介護予防の通所系サービスには、「介護予防通所リハビリテーション(デイケア)」があります。
機能訓練による身体機能の回復によって、利用者の目標を達成する必要条件
性別 | 男性 |
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年齢 | 50歳 |
勤務場所 | 特別養護老人ホーム、デイケア(通所リハビリテーション)、病院等の医療機関 |
勤務期間 | 44歳(2016年)から6年間 |
資格 | マッサージ師、介護資格初任者研修 |
病院のリハビリ部門で勤務していたころ、病院グループ系列の通所リハビリテーションから機能訓練指導員として参加してもらえないかという打診がありました。
通所リハビリテーションに通う利用者は疾患や長期入院など、さまざまな理由で筋力が落ち、関節が固まり体が動かしにくい状態にあります。
機能訓練指導員は、利用者の身体機能を回復させ、自律した日常生活に戻れるように支援します。
でも機能訓練は、利用者の身体機能が回復したら目標達成とは言いません。
利用者が回復したら何がしたいかによって、目標が変わるからです。
利用者の目標が歩けることであっても、それぞれに理由があります。
1人でトイレに行けるようになることを理由にする利用者がいれば、孫と一緒に散歩できるようになりたいと思う利用者もいるでしょう。
機能訓練指導員は利用者の目標を優先しますが、介護する家族の希望も確認します。
機能訓練は利用者の身体機能の回復だけでなく、介護する家族の負担を軽減することも支援の対象だからです。
機能訓練指導員は、利用者だけでなく、介護する家族を含めて幅広い視点をもって取り組んでいます。
配属された通所リハビリテーションで、私は2つのことを学びました。
ひとつは利用者への挨拶です。
これはとても大事なことで、挨拶で利用者の心が開くか閉じるかが決まります。
私は以前にこれで失敗しました。
緊張から早口で挨拶したせいで、利用者が心を開かなくなりました。
利用者が心を閉じると、私が目の前に立つだけで体が緊張し、いくらリハビリをしても効果が上がりません。
それ以来、ゆっくりとした口調、柔らかい笑顔と物腰で利用者と接することを心がけたことで、利用者から信頼されるようになりました。
もうひとつは、リハビリ中に利用者が発する言葉には注意を払うことです。
その理由は、たった1語にも利用者の気持ちが込められているからです。
ある日、リハビリを受けていた利用者が「ハッ、ハッ」と口にしました。
普通なら聞き逃してもおかしくない言葉です。
でも、それは「喉が渇いた」という合図だと私は知っていたので、利用者のもとにコップに入った水を持っていきました。
利用者は落ち着きを取り戻し、笑顔を見せてくれたのです。
利用者への挨拶と、利用者が発する言葉に注意すること。
この2つはリハビリに限らず、介護にも役立ちます。
障害者支援施設でのお仕事
障害者支援施設とは、介護や援助が必要で、なおかつ自宅で生活することが難しい障害者を対象とした入所施設です。 知的障害者や発達障害者、身体障害者などさまざまな方が対象となります。 施設入所支援の対象は生活介護を受けている障害者程度区分が4以上、50歳以上であれば区分3以上の方や通所が困難な方などです。 また、施設によっては入所している人の9割が知的障害者となる場合もあり、入所者が抱える障害に偏りがある場合もあります。 昼間は同施設内、もしくは関連施設で生活介護や自立訓練を行って過ごすのです。
ほとんど寝たきりの重度の障がいを持つ利用者と、信頼関係が築けたときの喜びは格別
性別 | 男性 |
---|---|
年齢 | 28歳 |
勤務場所 | グループホーム、障害者支援施設 |
勤務期間 | 22歳(2016年)から25歳まで |
資格 | 介護職員初任者研修 |
フルタイム | 年収250万円程度 |
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障がい者支援施設にて重度の障がいを持つ方の身体介助がメインです。
利用者の半分以上は寝たきりなので、職員が声掛けをしながら介助を行っていきます。
7時→担当の利用者様の起床介助(おむつ交換、着替え、洗顔等)、8時→食堂へ移動し朝食、服薬。10時→おむつ交換、希望者の入浴。11時30→昼食。13時→見回りナースコール対応、おむつ交換、入浴(入浴用の椅子、ベッドに移乗)、レク(季節に合ったゲーム、運動を企画、進行)、食堂にて喫茶を開店(お茶や軽いおやつを提供し、コミュニケーションをとりながら楽しく過ごす)←その日のポジションによりそれぞれ対応。18時→夕食介助。20時→就寝介助、おむつ交換。22時~7時までナースコール対応。計2~3回おむつ交換。
その他イベントの企画、運営、買い物、ご家族へのお手紙作成、日誌打ち込み等の事務作業、月一回の避難訓練、心臓マッサージなどの救命講習、福祉用具の管理、申請等です。
私が勤めていた施設では、利用者様の半分は寝たきりの方の全介助で、一日中ナースコールが鳴っている状態が続きます。
常に施設内を走り回っていたので、とにかく時間に追われることが多かったです。
そんな状況でも笑顔で接し、なるべく「ちょっと待って」を極力言わないことを心掛けていました。
利用者様一人ひとりに親身になって寄り添い、感謝されることにこの上ないやりがいを感じていたのです。
新人職員に対してとても厳しい利用者様がいて、その方の対応に一番悩まされたことがあります。
わざと小さい声で聞こえにくく話したり、暴力、暴言等もありました。
一年目の職員に対しては絶対に介助をさせてくれませんでしたが、徐々に心を開いてくれて、笑顔で会話をしてくれるようになったときはとても嬉しかったのを覚えています。
時間はかかっても利用者様のことを理解しようと寄り添い、信頼関係を築いていけるということが、一番苦労することでもあり、醍醐味であるでしょう。
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