日経平均株価の行方:凪相場から年末の4万円台を目指す動き

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2024年9月現在、日経平均株価は3万8000円台を維持していますが、市場は方向感に欠ける展開が続きそうです。マネースクエアの宮田直彦チーフ・テクニカルアナリストによれば、信用買い残が約4兆円と高水準に積み上がっており、これが当面の相場の重荷となっています。特に、半導体関連株や自動車株は今年2~5月にかけて信用取引で大きく買われたため、決済期限を迎えた売りが出やすい状況です。また、株価が回復する局面では、損失を抱えた投資家が売却に踏み切る「戻り売り」も相場を抑える要因となるでしょう。

こうした中で、目先の相場は利益確定売りや含み損解消を目的とした「やれやれの売り」と、新たに買いを入れる投資家の「押し目買い」が交錯する形で、方向感の乏しい凪(なぎ)相場が続くと予想されます。この状況は、9月27日の自民党総裁選や11月5日の米大統領選といった重要な政治イベントが控えていることも影響しており、投資家が積極的な売買を控える動きが見られます。また、9~10月は歴史的に相場が崩れやすいという「アノマリー」も警戒材料となっています。

一方で、年末に向けては日経平均が4万円台付近に回復する可能性があると宮田氏は分析しています。日本と米国の重要な政治イベントを通過することで、投資家心理が改善し、日米の株式市場が上昇しやすくなると予想されています。特に、為替の影響を受けにくい内需関連株が上昇をけん引し、高配当を誇る金融セクターも好調な推移を見せる可能性が高いとされています。

テクニカル分析の理論である「エリオット波動」に基づくと、相場は「上昇5波動」と「下降3波動」で構成されます。7月11日に最高値4万2224円を記録した後、過去最大の下げ幅を記録しましたが、この調整を経て、来年前半には再び上昇トレンドに転じ、史上最高値を更新する可能性があるとみられています。

SNSでは「年末4万円台の期待が高まる」「凪相場をどう乗り切るかがポイント」といった声が多く見られる一方、「政治イベント次第で大きな変動があるのでは」と警戒する意見も寄せられています。年末に向けた相場の動きは、投資家にとって注目すべきテーマとなるでしょう。

これからの展開では、内需株や金融セクターといった円安や外的要因の影響を受けにくい分野に注目しつつ、重要な政治イベントがもたらす市場の反応を冷静に見極める必要があります。市場の先行きに希望を抱きつつも、慎重な戦略が求められる時期といえそうです。

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